2017 Fiscal Year Research-status Report
産後うつと血中ω3系多価不飽和脂肪酸に関するコホート内症例対照研究
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17K00849
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
濱崎 景 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (50533494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守口 徹 麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (10512006)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ω3系多価不飽和脂肪酸 / 妊婦 / 抑うつ / 疫学調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は以前、妊婦(妊娠前期)を対象とした横断研究を行い、抑うつになる危険率と血清ω3系多価不飽和脂肪酸(以下ω3)とに有意な関連があることを報告した(Transl Psychiatry. 2016 Feb 16;6:e737.)。しかし、同様の横断研究を中後期で行ったが、関連は認められなかった(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids. 2016 Nov;114:21-27)。本研究では、産後うつと血清ω3との関連について調査行う予定であるが、それに先だって、ワンポイント(出産時)における血清ω3との関連をみるべきか、あるいは前期・中後期から出産時にかけての血清ω3の“変化”をみるべきか、判断するために既存のセット(前期と中後期の生体試料と情報)を利用して予備実験を行った。 アウトカムを中後期の抑うつとし、暴露を前期から中後期への血清ω3の“変化”とした。中後期のセットで抑うつ群71名中前期でも血清が保管されている参加者は59名、対照群142名中129名であった。抑うつ症状のオッズ比はロジスティック回帰分析にて算出した(共変量:喫煙状況・妊娠前BMI・就業の有無・出産歴・身体活動・婚姻状況・アルコール摂取状況・つわり・内服歴)。なお、(すでに血清脂肪酸のデータはあったが)測定条件をそろえるために、すべてガスクロで再測定した。 結果としては、特に抑うつ群と対照群で血清ω3の変化には有意差はなく、またオッズ比にも有意な関連は認められなかった。変化が大きいほど(血清ω3の減少が大きいほど)抑うつとの危険率が高いという仮説を立てたが関連は認められなかった。 これらの結果より、本課題の暴露の血清ω3については、“変化”ではなくワンポイント(出産時)の血清ω3を使用することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、産後における抑うつ群と対照群の選定作業が進められており、30年度の頭頃より脂肪酸の測定を開始する予定である。これが終了し次第、統計学的な解析に入る予定であり、おおむね計画通りに進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪酸は分担研究施設である麻布大学と共同で行うが、分析途中で何か問題が起こっていないかを確認するため、富山大学あるいは麻布大学で定期的に検討会を開き、進捗状況・対象者の除外規定などについての検討を行う。
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Causes of Carryover |
予備実験にかかる費用が予定よりも低く抑えられたため、次年度使用額が生じた。次年度は主に脂肪酸測定のための試薬や人件費、定期的に行われるミーティングのために使用する予定である。
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