2019 Fiscal Year Annual Research Report
Inhibitory effects of polyphenol on bacterial toxin-induced inflammation
Project/Area Number |
17K00862
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
島村 裕子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (60452025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 修一 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (40336657)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 黄色ブドウ球菌 / ブドウ球菌エンテロトキシンA / ポリフェノール / カテキン / STAT3 |
Outline of Annual Research Achievements |
【方法】SEA誘導性mRNAを制御するmicroRNA (miRNA) の発現について、miRNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析した。次に、マウス脾臓細胞にSEAとEGCGまたはメチル化カテキンを暴露させ、SEA誘導性STAT3のリン酸化に及ぼすカテキン類の影響を調べた。また、インスリン抵抗性に伴う代謝プロファイルに及ぼすポリフェノールの影響を検討するために、ICRマウスにstreptozotocinを投与して糖尿病モデルマウスを作製した。正常マウスおよび糖尿病モデルマウスから脾臓細胞を採取し、各細胞にSEAおよびEGCGを暴露させ、糖尿病状態時におけるSEA誘導性遺伝子の発現変動とそれらに対するEGCGの抑制能について調べた。 【結果・考察】SEAの暴露により発現が変動したmiRNAについて、miRNAターゲット予測プログラムを用いて解析した結果、SEAの暴露により、23のmiRNAでJAK/STAT経路のmRNAを調節しており、SEAがこれらのmiRNAの発現調節を介して、STAT3の発現量を増加させたことが予測された。次に、SEA誘導性STAT3のリン酸化に対するカテキン類の影響を検討したところ、EGCGは、STAT3のリン酸化を有意に抑制し、EGCGのガロイル基3"位の水酸基とSEAが相互作用することにより、SEAが誘導するSTAT3のリン酸化を抑制していることが示唆された。糖尿病モデルマウスの脾臓細胞にSEAを暴露させたところ、正常マウスに比べてIFN-γの発現量が有意に増加したことから、糖尿病状態時では、SEAに対する感受性が高まることが示唆された。また、糖尿病モデルマウスの脾臓細胞にSEAとEGCGを暴露させたところ、SEA誘導性のIFN-γの発現量が有意に抑制された。
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