2017 Fiscal Year Research-status Report
健康長寿に寄与する茶飲料の食欲亢進効果:情動脳機能との関係
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17K00901
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 香 広島工業大学, 生命学部, 准教授 (90295866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 寛司 広島工業大学, 生命学部, 教授 (70111903)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ルイボス / グリーンルイボス / 食欲 / 遊離アミノ酸 / ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
ルイボスおよびグリーンルイボスティー(RTおよびGRT)の食欲亢進効果を検証するために、実験動物へ与える試料茶の抽出条件および未解明成分のうち遊離アミノ酸含量について検討した。 茶葉1.5~10 gを500 mlの熱水で10分間抽出し(お湯出し)、氷水中で冷却して冷凍保存した。冷凍保存試料を解凍後、遊離アミノ酸含有量測定はPhenylthiocarbamyl(PTC)-アミノ酸分析システム(和光純薬)で17種類のアミノ酸を測定した。 GRTはRTより各遊離アミノ酸量が多い傾向が確認された。茶葉量10 gを500 mlの熱水10分間抽出では、RTはグリシン、チロシン、セリンの順に多く、GRTはチロシン、グリシン、プロリン、アラニンの順に多いことが確認された。また、RTおよびGRTのいずれも、チロシン、グリシン、プロリン、アラニン、スレオニン、バリン、ヒスチジンおよびフェニルアラニンの各アミノ酸含量は、茶葉量と含有量が正の相関関係にあることを示していた。 煎茶・ほうじ茶と比較して、RTとGRTはチロシン、グリシン、アラニンおよびスレオニンを多く含み、煎茶・ほうじ茶に含まれないプロリン、メチオニンおよびシステインを含むことが特徴であることがわかった。また、RTおよびGRTにはアスパラギン酸、グルタミン酸、さらに、RTにはそれらに加えイソロイシンが含まれていなかった。 RTおよびGRTにはカテコラミンの前駆体であるチロシンを特に多く含むことが確認されたことから、食欲に関与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた遊離アミノ酸の測定が可能になり、茶葉量と遊離アミノ酸量の関係が解明できた。
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Strategy for Future Research Activity |
抽出条件;温度および時間と遊離アミノ酸含量の関係、ペプチドおよび遊離糖含量を調べる。 さらに、若年マウスを用いた経口摂取実験により、食欲増進効果について検討する。
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Causes of Carryover |
動物の実験に費用がかかるのため,その分を見越して残した.
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Research Products
(3 results)