2018 Fiscal Year Research-status Report
食品の抗酸化能寄与成分の分析法であるオンラインHPLC-ORAC法の開発
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17K00910
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
竹林 純 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部, 食品分析・表示研究室長 (30421837)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ORAC法 / 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) / 抗酸化 / 食品分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
活性酸素、フリーラジカルが発症の一因となるがんや動脈硬化をはじめとした種々の疾患の予防に、食品中に含まれる多種多様な抗酸化物質が重要な役割を果たすことが期待されている。本研究は、抗酸化能測定法であるOxygen Radical Absorbance Capacity(ORAC)法を高速液体クロマトグラフ(HPLC)法と組み合わせることで、食品抽出液中に含まれる既知及び未知の抗酸化物質を網羅的に解析可能なオンラインHPLC-ORAC法を確立することを目指して検討を行った。 3年計画の2年目である本年度は、単一試験室による妥当性確認試験を行い、1年目に構築したオンラインHPLC-ORAC法の性能評価(併行精度、中間精度、直線性等の確認)及び代表的な抗酸化物質の標準品を用いた基礎データ(溶出時間や検量線等)の蓄積に取り組んだが、当初予定していた検討を完了することができなかった。 最終年度である次年度は、研究を加速して本年度から持ち越した課題を速やかに終えるとともに、当初の研究計画に従って、分析方法の実サンプルへの応用について検討を行う。用いる検体としては、含有抗酸化物質が先行研究から予想できるものとして、お茶、大豆及びオレンジジュースを、予想できないものとして納豆及び桃ジュースを予定している。なお、納豆は大豆と比較してORAC値(抗酸化力)が3倍程度増大するが、イソフラボン含量はほとんど変わらないという報告があり、オンラインHPLC-ORAC法の応用によりその原因に関する知見が得られることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた、単一試験室による妥当性確認試験の一部が完了しなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である次年度は、研究を加速し、性能評価を完了するとともに、当初の研究計画に従って、分析方法の実サンプル (野菜・果物等の抽出液) への応用について検討を行う。
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Causes of Carryover |
当該年度で計画していた、単一試験室による妥当性確認試験の一部が完了しなかったため。
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