2018 Fiscal Year Research-status Report
The possibility of food portion training program using virtual reality technology.
Project/Area Number |
17K00928
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
吉本 優子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40255914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 大介 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00555344)
藤倉 純子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (20307078)
中野 秀男 帝塚山学院大学, 人間科学部, 特任教授 (40093439) [Withdrawn]
梅本 真美 大阪夕陽丘学園短期大学, その他部局等, 助教 (40625464)
奥田 豊子 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (90047308) [Withdrawn]
片井 加奈子 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (90325291)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食品重量の見積り / eラーニング / 3次元表示画像 / Virtual Reality / 360度立体回転画像 / 両眼視差利用立体画像 / 栄養士・管理栄養士課程生 / 画像食品 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,Virtual Reality(VR)技術利用の見積りスキルアップ食育プログラムに導入するeラーニングの構築(①)と,新規に委託開発したリアルフードモデル活用(②)に関する基礎資料を得て,教育プログラム構築のための指針を明らかにした.①ではシステムに実装する画像食品の表示形態として,2種類の3次元表示画像の利用可能性,「見積りやすさ」の程度と重量見積り精度の観点から評価した.②では対応する実物食品を比較対象として,リアルフードモデルが実物食品を代用できるかどうかという観点から評価した. ①では,栄養士・管理栄養士課程4施設の大学生182名を分析対象者とした.20種の食品を選定した.PC1台につき1食品の2次元画像(2D)および3次元表示画像(TurnとVR)を実物サイズに表示調整し,対象者は1食品につき3種の画像に対する見積り重量の推定のしやすさ(5件法,「全く推定がしにくい」から「非常に推定しやすい」)と見積り重量の推定を行った.見積り精度は,各食品の見積り誤差率の絶対値((見積値-実測値)/実測値×100:誤差率(%))とした.②では①と同じ大学性の240名を分析対象とした.リアルフードモデル(18種と24種)と実物食品(18種と24種)間の重量見積りと手ばかりによる重量見積り誤差率の相関を検討した. ①では全食品と各食品において,VR,Turn,2Dの順で有意に,見積り重量の推定しやすさが良好であった.全食品の誤差率は,表示画像形態間の有意差はなかったが,個別には18食品に有意差が認められた.13食品はVRが,5食品は2Dが有意に最も低い誤差率で,この18食品中の16食品は,Turnが2番目に低い誤差率であった.②ではいずれのリアルフードモデルと実物食品間に高い相関(r=0.9以上)が見られた.以上のように3次元表示画像とリアルフードモデル利用の有効性が示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画より1年遅れている.その理由として初年度に学習サイトの構築に時間を要したことがあげられる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,2 種類の実寸サイズ表示の3 次元表示画像(360 度立体回転画像および両眼視差利用立体画像)それぞれによるe ラーニングシステムの有効性を比較検討することで,教育プログラム構成の指針を明らかにする.複数の栄養士・管理栄養士課程生を対象者に,各e ラーニングシステムの教育介入群に分け,食品重量の見積り学習による行動変容に関するウェブ調査(事前・事後ウェブ調査)と教育訓練(2種類の3次元表示画像利用群)を実施し,教育効果を教育非介入群と比較検討する. 研究を遂行する上での課題として、調査の主旨・同意を得た調査対象者を教育介入群(2種類の3次元表示画像利用群)と教育非介入群に割り付けるが、多数の調査対象者を確保するのが難しい可能性がある.当初の計画では、最終年は,eラーニングのみ教育プログラムと,食品重量把握の認知強化のために開発したリアルフードモデルとeラーニングを組み合わせた教育プログラムとの有効性を比較検討し,食品重量見積力習得のための教育プログラムを構築するとともに,その検討過程を整理,総括して,教育プログラム構築のための指針を示すであった. しかし,当初の計画より1年遅れているため,研究期間の延長の可能性が高い.
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Causes of Carryover |
3次元画像表示画像利用のeラーニングを2019年度4月に開始する予定である.そのeラーニングに使用するスマートフォンの台数が不足しており,その不足分の購入が必要になったため.
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