Outline of Annual Research Achievements |
(1)事実と問いのダイナミズムに注目し, まず, テクノロジーの中で生まれる数学的現象の分析に関しては, GC/html5を使った図形の探究に注目した。そして図形を動かして調べる探究において, 四角形と四角形の対応の対応表をもとに展開されるケースについて分析・考察を行った。観察結果の記述における整合性などへの注目が, 大きな意味を持つことが示唆された。 (2)事実と問いのダイナミズムに注目すると, テクノロジーの中で生まれる数学的現象の中には, 全く異なる種類のものがあることがわかった。たとえば, コラッツの問題など, とても大きな数まで調べたとき, 「おそらく正しい」ことは推測されるが, それだけでは証明できない。このような事例は, 決して少なくない。たとえば, πや√2がnormalかどうかに関わり, さまざまな探究の様相が生まれることがわかった。 (3)物理的な現象に関する事実と問いのダイナミズムとして, 「距離センサ, パソコン, プログラム」を使った現象の分析をケーススタディとしてみたところ, 関与するさまざまな事柄(物理的現象, センサの仕組み, パソコン内部での仕組み, プログラム, 数学的モデル)のどこに問題があるかを検討・検証などをすることが必要で, これまでとは違った複雑さがあることがわかった。 (4)物理的な現象に関する教材開発・授業実践による検証として, 「繰り返し跳ね返る」現象にかかわる実践を継続し, 検証した。 (5)GC/html5にかかわる教材研究・授業研究による検証をファニャーノの問題, 三角形の内角の測定とその和に関する誤差の問題, オイラー線を発見する問題などなど5事例行った。
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