2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of experimental training materials in early engineer education for students with various disabilities
Project/Area Number |
17K00995
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
西村 亮 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 講師 (80259829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 三男 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40197182)
大塚 友彦 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (80262278)
清水 昭博 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90149914)
松井 義弘 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (40300545) [Withdrawn]
大前 佑斗 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 助教 (00781874) [Withdrawn]
濱住 啓之 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (30822027)
一戸 隆久 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (40290720)
城石 英伸 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (30413751)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 工学教育 / 障害学生支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
早期技術者教育において,多様な障害を有する学生に対応した実験実習教材の開発を行った.東京高専1年次において開講されている「ものづくり基礎工学」を対象として,動画教材及びスマートフォン利用教材を開発するとともに,教材開発に学生を参加させる取り組みを行った. 動画教材は実験実習の手順や内容を説明したものである.これらには説明用音声を付け,音声情報のみで不足する場合には,聴覚障害を有する学生への対応として,説明用の字幕を付けた.物質工学分野においては,色を識別する必要があることから,色名に関する字幕を付け,色覚障害を有する学生に対応した.機械工学分野においては,実習上の危険性が高いことから,安全教育の側面を持たせたものとした.これらの動画教材については,健常な学生であっても,繰り返し視聴することができるため,予習や復習に活用することができる. スマートフォンを利用した教材については,色の判定を行うAndroid用アプリケーションを開発した.このアプリケーションは滴定の当量点などの色を登録し,滴定時にその色が検出されたときに通知を行う.これにより,色覚障害を有する学生であっても滴定実習を健常な学生と同等に実験を受講できるようになった. 教材開発に学生を参加させる取り組みは,東京高専4年次で開講されている「社会実装プロジェクト」において行い,情報工学分野の実験テーマを採り上げた.ここでは,実験時の講義動画や追加の説明用文書等をサーバによって管理し,WebサイトやQRコードを用いてアクセスできるようにすることにより,スマートフォン等を用いてあらゆる場所で学習ができるような教材を開発した.この取り組みによって,障害者への理解と共感を増進し,健常な学生が社会と向き合う力を醸成することを目指した.
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