2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the soccer robot using AI system and its demonstration
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17K01000
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
杉浦 藤虎 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (70206407)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ロボカップ / 自律移動 / ロボット / 創造性教育 / 出張授業 / 高等専門学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,サッカーロボットを用いた出張授業やイベント出展の中で得られた体験者,来場者からの意見やアドバイスに応えるため,人工知能を応用したコンピュータ対人間の対戦システムの開発・改良と,ロボットによるデモンストレーションシステムの構築を目的として行った。 H29~30年度までは,ノートPC1台で実施できるようハードウェアシステムを新しく構築し,洗練されたベースソフトウェアを導入した。そして,人工知能と人間との対戦を実現させる機能を導入した。体験する対象にレベルを合わせる仕様としたことで体験者から好評を得た。 H31年度は,ロボットの行動決定に関して,AIを用いた意思決定アルゴリズムの導入を試みた。すなわち,囲碁で世界チャンピオンに勝利した人工知能ソフトAlphaGo Zeroを参考に,ニューラルネットワーク(NN)とモンテカルロ木探索(MCTS)とを組み合わせたアルゴリズムを構築した。ボールを持ったロボット(根ノードに相当)からどのロボットへパスすべきか,直接シュートを狙うべきかの決定(子ノードの選択)を,拡張,評価の繰り返しにより行った。各ノードが表す状態への到達可能性の推論には,NNを用いた。すなわち,味方へのボールパスやシュートが成功する確率を推定することで,サッカーの戦略への応用が期待できる。H31年度中に,NNの結合層数と評価関数の種類を変えて計算時間や終了状態などを評価し,適切なシステム構成条件を見出した。R2年度中にロボカップのシステムに導入し,予備実験を行い,性能を確認した上で実装する予定である。 さらに,ロボット複数台によるパスプレイを,数十回ほぼミス無くできる性能に仕上げ,デモンストレーションできるようにした。また,敵ロボットをかわしてパスを受け,シュートにいたる連携(協調)動作をスムーズに実現できるようにし,実際の大会中で有効性を示した。
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Research Products
(4 results)