2018 Fiscal Year Research-status Report
理系グローバル人材育成のための科学英語教材開発と小学校向け実践事例集の作成
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17K01032
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
種村 雅子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30263354)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 科学英語教材 / 物理教育 / グローバル人材 / STEAM教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
理系におけるグローバル人材育成に向けて科学英語教材の開発を行っている。女子生徒や文系の生徒にも興味をひきやすい物理分野のトピックスを題材として取り入れている。さらに見た目にも美しい実験や身近にあるもので誰にでも容易に実験できるような工夫をしている。近年はSTEAM教育に関心が高まっているが,これまでに開発してきた内容はSTEAM教育のコンセプトと非常に近いといえる。STEAM教育とはScience(科学),Technology(技術),Engineering(設計・ものづくり),Art(芸術),Mathematics(数学)の5つの分野の頭文字をとった教育の方針である。これからの社会ではデザインや表現も重要であることから,科学技術教育という側面だけでなく,STEAMはSTEMにArtを加えることで想像力や創造力の育成も教育の目標となっている。 今年度はSTEAM教育の視点から,昨年度海外で教育実践を行った「光の三原色と影の性質」にArtの要素を取り入れることを試みた。赤・緑・青の3原色のLED光源のうち,赤と緑の光を物体に照射すると赤と緑の影ができる。さらに青の光を物体に追加で照射すると赤・緑・青の陰ではなく,マゼンタ・イエロー・シアンの影ができ,驚きのある現象を簡単に実験で確かめることができる。この現象を利用して色付いた影絵遊びや物語の作成を取り入れることにより,想像力と想像力,そして英語によるコミュニケーション力を高める教材を考案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理系グローバル人材とは単に科学と英語ができるだけではなく,科学技術に関する幅広い知識や想像力・創造力を兼ね備えた総合力が求められている。STEAM教育の観点を取り入れることにより科学英語教材の開発を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はフィンランドの小学校で海外教育実習を行う予定である。本学の学部生と連合教職大学院生の中から参加者を面談により選定する。約5か月間で科学英語の指導を行い,英語の教員との協働により模擬授業の指導を行う予定である。 ハンガリーで開催される物理教育国際会議において,科学英語教材のワークショップを行う予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度はアイルランドでの物理教育国際会議が授業と重なり,参加することができなかったことに加えて,海外教育実習も開催されなかった。しかし,今年度はハンガリーでの国際会議とフィンランドでの海外教育実習の実施が決まっているため,前年度の未使用分を使用する予定である。
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