2023 Fiscal Year Research-status Report
理系グローバル人材育成のための科学英語教材開発と小学校向け実践事例集の作成
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17K01032
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
種村 雅子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30263354)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | グローバル人材 / STEAM教育 / 教科横断的な学習 / 科学英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,我が国は世界的な競争力が低下しつつある。日本のGDPはドイツに抜かれて4位となり,2025年にはインドに抜かれて5位になる見通しである。未来を担う子供たちの教育は重要で,グローバルに活躍できる人材の育成が益々必要といえる。さらに日本では世界と比較しても理系に進学する学生の割合が極めて少ないようである。そのため,この研究では理系向けのグローバル人材の育成を目指した教材開発を行っている。 科学技術人材育成のためにアメリカでSTEM教育(Science(科学),Technology(技術),Engineering(設計・ものづくり),Mathematics(数学))が1990年代に始まったが,近年ではArts(芸術・教養)の要素を融合したSTEAM教育が世界的に注目されている。STEM教育では理数教育の側面が強く,1つの解決策を目指す傾向があったが,STEAM教育では多面的な見方が促され,新しい解決策を生み出すことが期待できる。理系科目を苦手とする生徒・学生は多いが,STEAM教育は文理を融合した教育が可能であり,小中高で実践可能な教材開発を行ってきた。例えば,高校物理で取り扱う「気柱の共鳴」の実験においては,開口端補正の意味を理解できていない生徒が多い。また,海外の教科書では記述されていないケースも少なくない。しかしながら,実際にパンフルートという楽器を作製する上では,開口端補正は無視することができない。物理と音楽,工作,英語という教科横断的な学習を通して,物理の本質的な理解だけでなく,身近な楽器の構造や科学の英語表現という多様な興味に対応できる教育実践が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教員を目指す学生を対象として,作成した科学英語教材や英文の物理教材などを用いた教育実践を行うことができた。小・中学校で学ぶ内容で科学知識はあっても,科学用語としての単語がわからない学生は少なくなかった。教育実践から日常用語として知っている単語とこれまでの学校教育では学ばないような科学英語を明らかにしていく必要があることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに海外で小学生向けに教育実践した内容を整理し,その中で日本の高等教育までに学ぶ英単語や表現と,科学用語として独特な英語表現や専門的な英単語を抽出する。ホームページ上で科学用語であることがわかるように一般的な英語表現とはフォントカラーなどを区別できるようにする。 これまでの研究の総括を行い,科学英語教材の事例集を完成させる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により,対面での教育実践ができなくなったことにより,研究に遅れが出たため。
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