2017 Fiscal Year Research-status Report
生命科学を中心とした先端技術に関する実験教材開発と普及に関する研究
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17K01042
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
片山 豪 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 教授 (60635754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 秀則 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (60124682) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 教員研修 / 生命科学教材 / 教材開発 / 高等学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 教員研修講座の調査:平成24~28年に実施された愛媛大学サイエンス・リーダーズ・キャンプ(以下SLC)の受講者92名に対して,SLCで体験した実験の教育現場での実施状況をアンケート調査した(回収率29.7%)。実施状況を「授業で実験を実施した,授業で実験を実施しなかったが話題にした,授業で実験を実施しなかったし話題にしなかった,SLCで経験していない」の順に並べると,①遺伝子導入(26%,74%,0%,0%),②DNAの分析(17%,71%,13%,0%),③試験管内での転写と翻訳(65%,35%,0%,0%),④PCRによるDNAの増幅(12%,76%,12%,0%),⑤電気泳動によるタンパク質の分析(13%,67%,21%,0%),⑥MALDI-TOFMS(0%,22%,74%,4%)であった。授業で実験を実施できなかった理由を個別に調査した結果,実験ごとに割合が異なるが,設備,時間,予算の不足が理由になっていた。今後さらなる解析を進める。 2 生命科学教材の開発(高等学校) (1)学習指導要領に沿った高等学校生命科学教材の開発 「生物」(1)生命現象と物質 ア 細胞と分子 (ア) 生体物質と細胞;光学顕微鏡で微小管を観察する方法を考案した。有用性の検証のために,高校生対象の実験講座や高等学校の授業で実践した。この件に関して,日本生物教育学会(片山豪,野崎真史,蛍光顕微鏡を用いない細胞骨格の観察法の研究,2018,熊本大学),生命科学教育研究会(片山豪,蛍光顕微鏡を用いないで細胞骨格を観察しよう,愛媛大学)で発表した。現在,論文執筆中。光学顕微鏡を用いないアクチンフィラメントの観察する方法についても検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1 教員研修講座の調査:調査を依頼する予定だった教育センターの主事の転勤で交渉が遅れた。また,3つの教育センター及び教育センター主事経験者と交渉し調査依頼をお願いしたが,良い返事がいただけなかった。分担研究者以外のサイエンス・リーダーズ・キャンプの関係者に交渉したが,現在実施していないことから,追跡調査が困難であると告げられた。 2 生命科学教材の開発(高等学校):(1)学習指導要領に沿った高等学校生命科学教材の開発については,当初考えていたアイディアが基礎実験段階で成功していないことから,開発に至らなかった。(2)先端新規教材については,当初考えていた専門研究者が,大学の異動等で忙しく相談できなかった。(3)補助的教材については,新規教材の開発が進行しなかったことから,共同研究者に依頼できなかった。(4)教材の有用性検討については,新規教材の開発が遅れていたので,光学顕微鏡で微小管を観察する方法以外は,有用性を検証することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1 教員研修講座の調査:研究者間のネットワークを活用し,教育センター,サイエンス・リーダーズ・キャンプ等の教員研修で行われている実験を用いた生命科学に関する教員対象の研修講座を調べる。 2 生命科学教材の開発(高等学校):(1)学習指導要領に沿った高等学校生命科学教材の開発については,基礎実験段階で成功させ,開発につなげる。(2)先端新規教材については,教材開発可能な専門研究者に相談する。(3)補助的教材については,新規教材を完成と同時に,共同研究者に補助教材の作成を依頼する。(4)教材の有用性検討については,新規教材を完成と同時に,有用性の検証をする。
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Causes of Carryover |
研究打ち合わせの交渉等で,旅費を使うことがあったが,計画通り進まなかったために器具や薬品を購入することがなかった。また,少額な薬品等の消耗品や学会等の参加については,学内個人研究費を使用した。そのために極端に本研究費の使用額が少なかった。
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Research Products
(1 results)