2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the integrated education of basic science and nursing that aims highly qualified cancer therapy
Project/Area Number |
17K01044
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Research Institution | Tohto University |
Principal Investigator |
勝部 憲一 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 教授 (20233760)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん看護 / がん医療 / 看護教育 / 科学教育 / 医学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では現状のがん看護の教育が学生の学習や一般人の知識にどのような影響を与えているかのか解析をおこなった。 看護学科4年生で卒業時のアンケートを解析すると、従来の抗がん治療に関しては十分な知識積み上げをおこなえていると考えられる。しかしながら、近年進歩が著しい分子標的型の医薬、特に抗体医薬に関してはほとんど理解できていない。看護学科の新入生についておこなった別な調査では、学生の一部は発がんと遺伝子が関係することを知っており、大学でのがん医療における教育が十分とはいえない。 一方がん治療を受ける可能性が高くなる60歳以上の一般市民についてアンケート調査をおこなったところ、がんは身近な病気として意識され、関心が高まっている。しかし抗がん治療の現状についてはほとんど理解できていない。医療職と直接関係がない一般人に、現在の医療の進歩すべてを理解させるのは難しい。しかしがんに関係する基礎的な遺伝学や分子生物学が受けるであろう治療の意味を理解する上で欠かせない。地域における成人教育の場に一貫したがん医療に関する啓蒙活動を実施していく体系が、今後必要と考える。医療職と直接関係がない一般人にどう治療内容や見通しについて理解してもらうことも重要である。医療関係者の説明力を増強していくのはもちろんだが、それ以外の場でがん医療に関する啓蒙活動を深めていく必要がある。認知症に関しては厚生労働省が推進しているオレンジカフェのような活動があるが、がんに関しては十分にそのような活動をおこなえる場が提供されていない。ひとつの方法として看護など医療技術系の学科を持つ大学が、地域自治体と協力して継続的な啓蒙をおこなえる場をつくる必要がある。 *現在上記内容で論文として投稿準備中である。
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