2017 Fiscal Year Research-status Report
知的連鎖体験プログラムの改善~テーマ設定へのニューロマーケティング技法の活用~
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17K01057
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Research Institution | Kanazawa Technical College |
Principal Investigator |
今澤 明男 金沢工業高等専門学校, グローバル情報学科, 教授 (20148141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
直江 伸至 金沢工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (00249781)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 気温グラフ / 発見体験 / 知的連鎖体験 / ニューロマーケティング / 脳波 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は以下を行った。 (1)脳波測定環境等の構築:実験室での脳波測定ならびに解析環境を、脳波測定器BrainPro(FM-929)および脳波解析ソフトPulluxProを中心に構築した。 (2)眼球運動等測定解析環境の構築:脳波による反応測定を補助する目的で、スマートグラス(眼鏡型測定器)JINS MEME ESを用いた眼球ならびに眼球周りの筋肉の動きに関する測定環境をAndroid端末を用いて構築した。さらにデータ解析環境をR言語を用いて構築した。 (3)画像に対する脳波・眼球運動等の反応抽出と測定解析技術の習熟:興味を喚起する画像や動画・興味を喚起しない画像や動画に対する脳波や眼球運動等の反応についての実験室での測定を行い、提示画像や動画の違いによる脳波ならびに眼鏡等の動きの違いを調べた。また、測定技術、解析技術の習熟・更新を同時に進めた。 (4)特徴的な気温グラフの抽出:「気温データ・グラフ表示システム」で作成されるグラフから、学習者の「発見」を促すであろう特徴的なグラフ、すなわち相関関係(直線相関、曲線相関)やサイクル(循環)ならびにトレンド(傾向)示すグラフを抽出した。また、実験上での対照群を構成するための特徴を持たないグラフも抽出した。 (5)気温グラフにまつわるストーリーの収集:事前の知識がグラフの与える心理的インパクトに影響を与えることを考慮し、特徴的なグラフにまつわるストーリーを収集した。これについては途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、抽出した気温グラフに対する反応を測定する実験を完了し、グラフと脳波の関係を明らかにする段階に到達するはずであったが、環境構築、測定技術習熟、ストーリーの収集等に予定外の時間がかかり、未達であった。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)情報未記入グラフへの反応の測定:特徴的な気温グラフから変数名(気温、時期、緯度、地点名など)を削除したものを用意し、それを見た際の被験者の反応を測定する。(2)情報記入済みグラフへの反応の測定:変数名(気温や時期、緯度など)ならびに観測地点名を記入したグラフについて、上記と同様の実験を行う。(3)ストーリーを付帯したグラフへの反応の測定:温暖化や都市化などのストーリーとともにグラフを被験者に見せ、反応を測定する。(4)グラフと脳波の関係のまとめ(1次):上記(1)~(3)の結果をもとに、気温グラフと脳波の関係をまとめる。なお、平成29年度においては脳波計は主脳波計のみを使用したが、平成30年度は簡易脳波計を導入し、効率的なデータ収集を試みる。
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Causes of Carryover |
主とする脳波計(BrainPro)での実験が終了次第、簡易脳波計を用いて同様の実験ができるか調べることを予定していたが、主とする脳波計での実験が終了していないため簡易脳波計ならびに簡易脳波計用端末の購入を平成30年度に遅らせたことによる。主たる脳波計の実験が終了次第簡易脳波計等を購入予定である。
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