2020 Fiscal Year Research-status Report
An application to teaching materials of heating and melting experiments using microwave oven
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17K01062
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
二宮 純子 大分工業高等専門学校, 一般科理系, 准教授 (60632726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 崇寿 大分工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (30508867)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光の干渉 / 教材 / 酸化皮膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般家電製品の電子レンジ(ターンテーブル型、フラット型)は出力切り替えが200~700Wに調整可能なものが多い。これまでの実験結果から電子レンジの型に関わらず加熱装置の重量と急激な温度上昇により庫内のガラス皿やフラットテーブルが破損することが明らかとなった。ムライトるつぼの熱衝撃緩和を目的としたコンクリート製の容器の軽量化について、3Dプリンターを用いて設計を行った。金属の加熱融解実験では、安価で入手しやすい電子レンジに設定されている出力500Wと600Wにおいてマイクロ照射時間について比較したところ、電子レンジの型によって熱ムラを生じたが、合金の酸化皮膜形成を観察する650℃以上にするためには約10分間の加熱時間を要することを確認した。 九州沖縄地区の9高専では、2005 年から高専のネッ トワークを構築し、科学技術教育支援活動の情報交換を行いながら、地域の子どもに科学の楽しさを伝え、ものづくりの楽しさを体験させてきた。今年度は、オンラインによる実験講座を実施した。本講座はMicrosoft Formsを用いてオンラインの事前予約制とし、参加者の自宅に実験材料を郵送した。オンラインのツールとしては教育機関での時間制限緩和などの理由からZoomを用いた。オンライン講座では実験の安全面を考慮して電子レンジを用いた金属の加熱融解は行わなかったが、家庭にある身近なものを使った科学実験は親子で一緒に考えながら取り組め、参加者の親子が会話を交えながら実験をすすめることで科学的思考が深まることが示唆された。また、講師の細かな作業に画面の焦点をあてることで、実験上の注意などを丁寧に行えることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍でオープンキャンパスなどの対面実験は全て中止になったが、オンライン実験で演示実験が可能であることを確認できた。熱衝撃緩和装置は軽量化を行い、ターンテーブル形の電子レンジの破損を軽減できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の「電子レンジを用いた金属の加熱融解」実験を用いて公開講座を実施し、参加者のアンケート調査から実験内容の理解度をはかり、実践的な教材化の改良を試みる。また、小中学校の実験室は単相100V電源が多く、学校によって電子レンジの機種が異なるため、実験環境に応じて使用可能な教材が求められる。今後は電子レンジを用いた実験教材の応用として金属以外の結晶の融解を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナ禍で予定していた公開講座などがすべて中止となり、また学校発表がオンラインになったため旅費が発生しなかった。
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Research Products
(5 results)