2018 Fiscal Year Research-status Report
国際連携型サスティナブルな技術者育成フレームワークの構築と実践
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17K01063
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Research Institution | Okinawa National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 親稔 沖縄工業高等専門学校, 情報通信システム工学科, 准教授 (40412902)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 技術者育成 / 科学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
製造業を含む我が国企業においては、IoTの活用等を通じたシステム化が進んでいない一方で、欧米においてこういった取組が進むことで、我が国の競争力の低下が免れない状況にある。本研究においては、我が国の将来を担う「ものづくり」分野における人材の持続的な育成を目指し、IoTとビッグデータを活用したセンシングデータ高速演算システムにより、サスティナブルな技術者育成フレームワークを構築することを目的として取り組んだ。本年度は、技術者育成支援LMSとセンシングデータ高速演算システムの開発を行い、特に、システムの開発に主眼を置き研究を行った。具体的には、センシングデータ高速演算システムにおいて、部分再構成を用いたプロセッサの耐故障化手法に関する検討としてプロセッサにおける単一縮退故障に対して、より容易かつ堅牢な再構成型耐故障アーキテクチャの実現を目的として、回路の動作を止めること無く信頼性を保証する事ができるDPR(動的部分再構成)と、コンフィグレーションメモリの信頼性を確保するScrubbingなどの技術を組み合わせた再構型耐故障アーキテクチャの検討を行った。また、可視光通信向け海中映像伝送システムのFPGA実装を検討として、海中資源の開発のために水中ロボットとの通信の高速化を目的として実施した。水中での高速通信を実現するために、可視光LEDを用いた光無線伝送システムの設計を行うこととした。そのために、映像信号を対象としたシリアル送受信機の設計を行った。実験により、映像のシリアル伝送が可能であることがわかった。これらの研究成果をカリキュラムとして実際に教育実践していくための演習課題を作成した。これらの研究成果については、学術論文誌において成果を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
29年度に引き続き、技術者育成支援LMSとセンシングデータ高速演算システムの開発を行った。その際、実践した内容をフィードバックし、システムの改善を行った。30年度上期では、29年度に調査したサスティナブルな技術者育成支援のカリキュラムを精査し、連携校で実践する内容を検討した。ここで、技術者育成支援のカリキュラムで使用する教材コンテンツは、連携校の講義や演習で既に開発しているものを可能な限り使用し、必要に応じてコンテンツを新たに開発することとした。連携校で使用する技術者育成支援LMSは単に教材コンテンツを掲載するだけでなく、実習により作成した課題をアップロードし、その内容をチェックできるようにした。また、連携校間で横断的に実施するプロジェクト 実習を円滑に進めるために、プロジェクトごとに進捗管理を行う機能を構築した。さらに、受講者は各自の学習の実施項目をオンラインで確認でき、実験・実習のスキルの達成状況を明確に提示するようにした。30年度中期には、連携校による技術者育成支援LMSと高速演算システムの評価および検証を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
30年度に引き続き、開発したシステムの評価および検証を行うとともに、31年度には技術者育成カリキュラムの教育実践およびその評価に主眼を置き研究を遂行する。31年度上期には、30年度に実践したカリキュラムの評価を行い、その結果から技術者育成支援LMSと高速演算システムの改善項目を抽出し、各システムの改修を行う。また、連携校において主体的に実施した評価および検証の結果を踏まえ、システムの改修を行う。30年度中期には、連携校の大学院生がリーダーとなり、サスティナブルな技術者育成支援のカリキュラムを実践する。さらに、前年度までに実践したカリキュラムを海外の連携校において導入し、他の地域における有用性を検証する。その際、プロジェクトに参加する学生が各自の役割分担を明確にし、気づきを意識しながら実習を行うこととする。31年度下期には、プロジェクトにより作成した課題の報告会を実施し、発表内容を撮影し技術者育成支援LMSに動画としてアップロードし、連携校の教員が評価を行う。
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Research Products
(8 results)