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2018 Fiscal Year Research-status Report

音カメラによる声を合わせるイメージの可視化とそれを活用した学習支援システムの検討

Research Project

Project/Area Number 17K01077
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

田島 達也  信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00377615)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齊藤 忠彦  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (10313818)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords音カメラ / 発声 / 教科教育 / 音楽科 / 声楽
Outline of Annual Research Achievements

平成29年度の研究では,音源可視化システムそのものに注目し,声の可視化に適している装置の検討を行った。その結果を受け,平成30年度の研究では,(株)熊谷組技術研究所の音源探査装置(以下,音カメラ)及び(株)ポリテックジャパンのPSV-500-Xtraスキャニング振動計(以下,スキャニング振動計)を用いての実験と分析を行った。主として,声の放射部位に関わる検討と,複数の人が声を出し,声が合っている状態(ピッチがあっている状態)の可視化データを集積した。
声の放射部位に関わる検討は,音カメラを用いた実験で,口や鼻孔のほかに頚部や胸部からも声の放射がみられることを,これまでの研究で確認している。しかしながら,音カメラは,音が放射している方向を特定することはできるが,実際に放射しているかどうかを明らかにすることはできない。そこで,スキャニング振動計を用いて,発声時における顔面や頚部,胸部の皮膚振動を計測した。実験協力者は,声楽家男性とし,母音「ア」等の発声時に計測を行った。測定定数はおおよそ100点から150点程度とした。測定は顔を安定させるために床の上に仰向けの状態で計測を行った。その結果,発声時の頚部の皮膚振動及び胸部の皮膚振動を確認することができた。
続いて,複数の人が声を出し,声が合っている状態の可視化データについて,音カメラを用いて実験を行った。実験は無響室にて,発声法の基礎を習得している20代の女性を実験協力者として行った。ペアを組み,母音「ア」で,A4の高さで声を出し,二人の声が合っている状態の可視化データを集積した。正面からのデータと,側面からのデータ(左向き,対面,背中合わせの3つパターン)を集積した。何れの組み合わせ,何れのパターンにおいても,声が合っているときは,二人の口のラインではなく,二人の胸部(または背中)あたりのラインがつながることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでの研究において,声の可視化の計測に適している装置について予定通りに検討することができた。さらに,音カメラでとらえている発声時における胸部付近の声の放射について,スキャニング振動計を用いて皮膚振動としても確認することができたことから,今後の研究においては,音カメラを用いて実験を続けていくという方向性もはっきりとしている。ペアで声が合っている状態(ピッチが合っている状態)のデータの集積も予定通り進んでおり,胸部あたりのラインがつながる現象としてとらえることができている。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究においては,音カメラを継続して用いて,声が合っている状態の可視化を行う。これまでには二人の声が合っている状態のデータを取ってきたが,今後は三人,四人と複数人で声が合っている状態についても計測を行う。また,「ア」以外の母音や,音の高さを変えてのデータも集積する予定である。音カメラという装置がまだ一般に普及していないことから,どこでも使える学習支援システムを実現するまでには時間がかかるが,近未来においてタブレット端末を用いて,それを実現することができるように,本研究においては,学習支援システムのデザインを行う予定である。

Causes of Carryover

<理由>実験の考察にかかわる打ち合わせを行う予定であったが,一回分実施できなかった。そのため,旅費として予定した予算が未使用金額となっている。
<使用計画>平成30年度の請求額と合算し,今後の実験や打ち合わせに関わる旅費にあてる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] スキャニング振動系及び声の可視化装置による歌唱時の可視化に関する一検討2018

    • Author(s)
      齊藤忠彦,財満健史,大脇雅直,田島達也
    • Organizer
      日本音響学会
  • [Presentation] 人間の声の放射部位に関する検討2018

    • Author(s)
      齊藤忠彦,田島達也
    • Organizer
      日本音楽教育学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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