2018 Fiscal Year Research-status Report
緊張モニタリングシステム構築によるシミュレーター教育訓練評価支援
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17K01080
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
村井 康二 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (90273812)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緊張評価 / 教育訓練指導支援 / モニタリング / シミュレータ教育 / 操船訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画通り操船シミュレーターによる操船判断イベントを設定した狭水道操船シナリオに対する実験を行った。被験者は、緊張モニタリングシステムの学生への有効性を評価するために学生主体とした。本研究では出入港シナリオも準備しているが学生の技量から、狭水道のみとした。そして、シミュレーター操船時の身体・生理応答の測定を行い、シミュレーター操船に対する学生の緊張状態をリアルタイムに評価することで、学生の緊張および操船技能に対する評価とモニタリングシステムの学生への有効性について検討した。 結果として、モニタリングシステムの有効性をモニタリングシステムを用いた場合と用いない場合とで分けて、それぞれインタビュー形式による質問紙から評価した。そして、モニタリングシステムによる方が、操船ポイントや自分自身の状態も踏まえて理解しやすいとの結果を得た。ただし、リアルタイムにおける助言については、その間にも、船は進み時々刻々と操船環境が変化しながらの助言となるので、シナリオに対する操船ポイントの作成にも、時系列的な工夫を要することが明らかとなった。本年度に得られた成果については学会に公表するレベルに至った。 課題としては、モニタリングシステムに関しては、より理解しやすい表示方法、心電計測のためのセンサの取り付け方法のさらなる工夫があげられた。また、モニタシングシステムの有効性評価についての被験者数の蓄積、インストラクター側の評価を進めることが必要となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
操船シミュレーターによるモニタリングシステムの教育訓練支援に対する実験、評価は研究計画通りに順調に進んでおり、その成果を学会に公表するまでに到達している。 課題としては、教師データとなる専門家に対する実験を増やし、そのデータ数を十分に確保することがあげられるが、専門家の獲得と実験実施は簡単ではないので、確保できた専門家の再現性を十分に確認することで対応する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の遂行については、学生および専門家の両者に対する操船シミュレーター実験を行い、今年度で検討した評価ポイントを用いた評価の検証を行う。さらに、学生の操船に対する理解度やわかり易さをインタビューおよび質問紙により評価することで、学生個々の状態に適したリアルタイムでの適切な支援としての効果を検討する。
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