2022 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research on protection and distribution of images of lessons by first person view camera
Project/Area Number |
17K01111
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
山本 光 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00293168)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 授業記録 / 教育データ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、教員に眼鏡型カメラを装着し、授業実践を記録することで実施する予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、教室での映像記録を行うことが充分にできなかった。一方で、得られたデータなどの分析方法の検討および手法の開発などに、研究主題をシフトすることで、さまざまな知見が得られた。特に、30から40人の児童生徒の特長をとらえるための統計手法として、従来の頻度論による統計手法とベイズ統計手法との比較を行った。その結果、小サンプルでの統計にベイズ統計は直接確率が計算できることから、2クラス以上の比較を行う際には、一定程度有効であることなどが示された。 一方で、教員と児童生徒の授業内での活動について、360度カメラを利用することで、教員の動きと児童生徒の動きの両方が1つの映像データとして利用できた。特に、特別支援級でのICT活用場面での360度カメラの記録から、児童それぞれの興味関心と教員の発問が一致していない点や、教員の指示を聞いていない時間などは、児童が手元の情報端末に集中していることが多いことが明らかになり、教員の指示と児童の作業の時間をと明確に分ける必要があることが分かった。 最後に、上記の統計手法の比較については、著書2冊「JASPで今すぐはじめる統計解析入門」および「SPSSで学ぶベイズ統計入門」として公表した。また、数少ない学校実習でのデータから教育実習における指導教員と実習生の関わりが教職に関する意識に及ぼす影響については、日本教育工学会にて査読付き論文として公表した。
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