2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of visualized model of university IR information
Project/Area Number |
17K01148
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Research Institution | Kaetsu University |
Principal Investigator |
北垣 郁雄 嘉悦大学, 経営経済研究所, 客員教授 (20016679)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 情報の可視化 / グローバル化 / 国際化 / 教育モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
IR(Institutional Research)情報処理と情報の可視化の3点に重点をおいて研究を進めた。 第一に、IR情報処理については、研究大学における研究成果情報を可視化する手法を開発した。研究大学は、諸外国の大学と研究成果比較に関心がもたれることから、まず、グローバル化と国際化の概念相違を明らかにし、両者を2軸とする二次元平面を想定した。そして、数大学の研究成果をその二次元平面に位置づけることで、成果の経時的比較や領域的比較が容易となることを明らかにした。また、グローバル化を表す変数と国際化を表す変数を一元化するために、ファジィ理論を導入した。 第二に、研究のイノベーションに関する可視化を行った。やや特殊な事例であるが、イグノーベル賞の国別の取得状況を経時的に調べ、その可視化情報からわが国が優れた実績を挙げていることを明らかにした。 第三に、可視化情報の教育モデル開発への応用に関するものである。それは、学生の資質を樹木という可視的物体に見立てて学生の資質を表現するという教育モデルである。そのために、樹木の生長に関する客観的事実を一種の公理とみなし、その公理に基づいた教育モデルを開発した。樹木生長の公理とは、存在、順序、均衡、可視、可測、相互作用、揺動の7つである。例えば、樹木の地上部分は、可視・可測であるのに対し、地中部分は不可視・不可測である。また、相互作用とは、光合成にまつわるもので、地上部分と地中部分でなされる機能的な様相を意味する。そして、7つの公理のうち、主に、可視、可測、相互作用の3つを用いて、人間の成長を樹木の生長に見立てるという新たな教育モデルを規範的に構成した。 上記3つの成果は、大学におけるIR情報処理技法として、新たな手法になり得るものである。
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