2019 Fiscal Year Research-status Report

看護系大学の看護教員の授業力量と成長課題　－授業リフレクション研究を通じて－

Research Project

Project/Area Number	17K01151
Research Institution	Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences
Principal Investigator	神原裕子東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (00433665)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	澤本和子日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (50226081) 阿部藤子東京家政大学, 家政学部, 准教授 (90796161)
Project Period (FY)	2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords	看護系大学 / 看護教員 / 対話リフレクションによる気づき / 授業の改善 / 学生の反応や理解 / 授業の信念
Outline of Annual Research Achievements	研究三年度（2019）は研究成果をまとめることを目標に、研究初年度（2017）から研究三年度（2019）に収集した4名の授業リフレクションデータの整理、分析を進め、一部は学会発表を行った。本研究における研究方法は、授業リフレクションを繰り返すことにより授業の改善と授業者自身の成長を目指すものであるが、教員の個別の事情でリフレクションに取り組んだ機会は1回から2回とばらつきが生じた。各教員の対話リフレクションデータの分析から得られた結果を以下に示す。 1）同じ単元の授業でリフレクションを2回実施した看護教員は1名だった。データ分析の結果、看護教員は学生の反応および理解に合わせた授業づくりの重要性に気付くと共に、それを二年度目に実現することで授業の改善を実感できたことが明らかになった。2020年に、学会発表予定である。2）一度のみの授業リフレクション教員は2名だった。それぞれの看護教員の気づきに共通していたのは、自身の授業の映像を見て課題に気づき、具体的な改善方法を考えていたことが明らかになった。2名の分析結果は、2019年に学会発表を実施した。3）授業の単元が異なったものの、リフレクションを2回実施した教員が1名だった。データ分析の結果、自身の課題に気づくと共に、授業で重視している点をリフレクションを通じて確認していたことが明らかになった。 4名の教員は教員経験や専門領域が異なるため、個別の分析結果を重視しつつ、全体の総合的な考察を経て、看護系大学の看護教員の授業の実態と成長課題を明らかにする必要がある。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 研究初年度（2017）から三年度（2019）までは、研究協力の依頼、研究の実施、データ分析と進め、一部の結果を学会で報告することができた。しかし、研究協力者が少なく依頼の期間が延長したこと、研究協力者の体調不良や多忙による日程調整の不具合が生じたことなどにより、計画通りに進めることができなかった。1年間の研究事業期間の延長を申請し、受理されたことをふまえ、4名の教員の分析結果を総合的に考察し、研究成果を明らかにする計画である。
Strategy for Future Research Activity	看護系大学の看護教員の授業の実態と授業デザインにおける成長課題について、4名の教員のリフレクションの分析結果を総合的に考察し、明らかにすることが課題である。
Causes of Carryover	2019年度は、研究協力者の体調不良や研究者の多忙などの事情から、データ分析が遅れた。研究成果のまとめを充実させるため、研究期間の延長を申請し、承認された。さらに、参加予定の学会が中止になったり、オンライン開催となった。これらの状況から、研究成果の報告書作成予算や学会参加費や旅費の予算が残った。 2020年度は、研究成果の発表のための学会参加と研究成果のまとめの報告書作成に予算を使用する計画である。