2020 Fiscal Year Research-status Report
早期認知症患者のケア方法習得のためのタブレットを用いた教育プログラムの開発
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17K01162
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
中俣 恵美 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 准教授 (60615839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出田 めぐみ 白鳳短期大学, その他部局等, 教授(移行) (00615833)
岡本 加奈子 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20636237)
西井 正樹 白鳳短期大学, その他部局等, 准教授(移行) (90615840)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 早期認知症 / スクリーニング / アンケート / 日常生活 / 活動 / 活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症カフェの参加者に対するインタビューと体験記などの著書から、生活の中での困りごと、不安感・違和感を抽出し逐語録を作成しICFの項目に従い分類し、出現率を算出し、出現率に従い候補ワードを選出し、認知症早期発見のためのチェックリスト(自己記入式)を完成させた。このチェックリストを使用し、地域在住健康高齢者、地域在住要支援、要介護高齢者、地域在住要医療者等様々な対象に対し調査を進めた。 昨年度調査した対象者のデータ解析を進めた。対象者は59名(平均年齢は71.2歳、男性6名、女性53名)。認知機能の指標としてMoca-Jを測定した。 Moca-Jの結果は、25ポイントを超えるグループ(高値グループ: HG)と25ポイント未満のグループ(低値グループ:LG)に分類。マンホイットニー検定を使用して、HGとLGの間の有意差を判断した。結果、HGとLGの間で以下の5つの質問で有意差を認めた。 「話の中で『さっきと違うことをいう』といわれることがある」、「最近のことを思い出そうとしても、何をしていたかどうしても思い浮かばない」、「困ったときに焦りすぎて、人に尋ねることを思いつかない」、「何かしら、人を疑ってしまう」、「外出時、玄関のカギをかけたかどうか気になって、確かめに引き返すことがある」。これらの質問は、「会話(ICFコード:d350)」と「記憶機能(b144)」、「基本的な対人関係(d710)」、「情動機能(b152)」、「日常生活の遂行(d230)」に対応したことを明らかにした。 併せて、対象者を増やし般化を目指した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来であれば、調査対象者を増やし、般化を目指し、それぞれの質問項目の重み付けを行い質問紙の取捨選択、点数化案を行いチェックリストの最終完成を目指していた。しかし新型コロナ感染症の発生と感染拡大に伴い、調査が進まず目標とする対象者人数に至らなかった。また対象としていた学会等の中止や延期、開催内容や方法の変更などもあり研究成果の発表等も行えていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はできるだけ対象者を増やすことと現在集まったデータをもとに初期症状チェックリストの素案を発表したい。またできればアプリケーションソフトを作成したいと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は新型コロナ感染症の感染拡大により、調査研究が進まず、その費用を使用しなかった。また、国際学会への参加を予定していたが、発表形態が変わりその費用も必要でなくなったため。
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