2021 Fiscal Year Research-status Report
コーポレートガバナンス・コードの導入効果に関する実証研究
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17K01247
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
永田 京子 東京工業大学, 工学院, 准教授 (10345366)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コーポレートガバナンス / CSR / 経営者の属性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2015年6月にわが国において導入されたコーポレートガバナンス・コード(以下、ガバナンス・コード)が,日本の上場企業に与える影響を実証的に解明することを目的としている。本年度は, ガバナンス・コードに強く求められるようになってきた環境や社会的責任などの非財務情報の開示の改善を促進する役割の実証に取り組むとともに,これまで行なった分析結果をまとめて国内外の学会やワークショップで発表することを計画していた。しかしながら,新型コロナウイルス感染症拡大という想定外の事態により,当初,参加を計画していた2つの学会がキャンセルとなり,また国内外の移動やキャンパスへの入構が制限されたことに伴い,特にリサーチアシスタントの雇用をすることができず,データ収集やデータの解析など大学での研究の遂行が著しく困難となった。 このため,大幅に計画の軌道修正を余儀なくされることとなり,本年度も予算を使用せず,これまで収集したデータベースの見直しや関連する研究の収集や整理,及び国内外の研究者とのオンラインディスカッションなどに集中して取り組むこととした。 また,限られた規模の大きな企業から構成されるサンプルで作成した,社外取締役の有する専門的知識,経験及びに経営者の経歴に関するデータベースを用いて予備的な分析を行った。主にデータ数の制約から,統計的に意味のある結果は得ることができなかったが,今後研究を発展させるためのアイデアを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大という想定外の事態により,また国内外の移動やキャンパスへの入構が制限されたことに伴い,リサーチアシスタントの雇用をはじめ大学での研究の遂行が著しく困難となり,大幅に軌道修正を迫られることとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も新型コロナウイルス感染症拡大の収束の目処が立たないが,国内外の移動や研究環境の制約はやや改善するものと考えられる。本年度は引き続きオンラインでの共同研究者との討議を積極的に継続するとともに,リサーチアシスタントの雇用を通じて作業の効率化を図り,ワーキングペーパーをまとめ,査読付き国際ジャーナルへの投稿を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の継続という想定外の事態により,参加を予定していた学会の相次ぐキャンセル,また国内外の移動やキャンパスへの入構が制限など大学での研究の遂行も著しく困難となり,大幅に軌道修正を迫られることとなった。 本年度は新型コロナウイルス感染症拡大による制約が少なくなった時点でリサーチアシスタントの雇用を開始して効率的にデータベースを完成させ,参加可能な学会には積極的に参加してワーキングペーパーをブラッシュアップさせることを計画している。
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