2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K01253
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 大伸 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50548261)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統計的品質管理 / 統計的工程管理 / 実験計画法 / 管理図 / 過飽和計画 / サービス品質 / スクリーニング実験 / 産業観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は統計手法の開発やデータ解析を進めながら現状把握を目的とし,研究会での議論や見学などを行いながら研究を行った. ものづくり指向の研究に関しては,スクリーニング実験に有用とされている2水準過飽和計画のデータ解析手法として,改良版ボックス・メイヤーメソッドの適用を考え,その手法の性能評価を行った.過飽和計画によって得られたデータの解析手法に関しては決定版が未だ出ておらず,複数の解析手法が先行研究によって提案されている.それらの既存の手法と数値実験により比較をした結果,提案する改良版ボックス・メイヤーメソッドが最も好ましい結果を示した.このことから,スクリーニング実験において企業で実際に使われている手法について聞き取り調査を行い,その既存手法との優劣について検討した.また,ベイズ統計学を用いた管理図について,実用性の観点から評価するため,実際の工程ではどのような事前情報が活用可能なのかについても検討を行った. サービス指向の研究に関しては,外国人向け工場視察研修を実施し,大きな成功を収めている企業を対象とし,訪問客に対するサービス品質の評価を行った.技術力の高い日本企業がその技術力の高さを売りにして工場視察研修というサービスを営み,海外から訪問客を誘致できるというのは,観光を基幹産業として成長させることを目的としている日本の方向性にも合致している.評価結果としては,サービス品質が高く評価されていること,および国籍の違いによってサービス品質評価に差異があることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2水準過飽和計画法の解析手法として,先行研究で提案されている手法よりも効いている因子を選択できる手法を提案することができた.また,産業観光として有料の工場視察研修サービスを質問誌調査により評価し,実態を明らかにすることができたことから,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に実務で使われている手法を調べることができたことから,今後はより現実に近い状況を想定し,それらの手法と理論的に開発した手法との比較評価を行う.
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