2018 Fiscal Year Research-status Report
自律分散型電力ネットワークの深層学習による電力マネジメント則の開発
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17K01262
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
榊原 一紀 富山県立大学, 工学部, 准教授 (30388110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 真也 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30388136)
大原 誠 神戸大学, 学術・産業イノベーション創造本部, 特定プロジェクト研究員 (10633620)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 電力ネットワーク / 再生可能エネルギー / サーマルグリッド / 数理計画 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
発電・蓄電・電力消費の各装置を要素としてもつ最小単位であるクラスタの内部,またはクラスタ間での電力移動の向き,供給電圧や電流を制御し,安全な配電と蓄電を実現するための電力ルータ装置の設計・開発を行った.また,各ミニマル・クラスターの電力発電,消費パターンを学習・予測し,また自らが属する電力ネットワークの電力不足状況を予測し,適切な電力価格を同定することで効率的に電力融通を実現する為の機械学習手法を深層学習技術を援用して構築した. 具体的には,機械学習法によりクラスタ内部,またはクラスタ間での電力移動の向き,供給電圧・電流を制御し,安全な配電と蓄電を実現するための電力ルータ装置の設計・開発を行った.これにより,各クラスタの電力発電,消費パターンを学習・予測し,また自らが属する電力ネットワークの電力不足状況を予測しながらかつ,長期に渡る電力利用における劣化を抑制するような電力ルーティングを実現できる. これらの技術に関して,熱エネルギーと電力エネルギーとのハイブリッドシステムへの応用を検討した.その際には,機械学習の学習のための教師データとして,初年度(2017年度)に開発した数理計画モデルの最適解を利用するシステムを構築した.これにより,一部の電力・熱需要パターンに対して目標温度との誤差の許容範囲を超えた運用となり,評価ができなかったが,それ以外では最適評価値との誤差が小さく,準最適な運用計画の出力が可能だと分かった. さらには,人間(生活)行動に基づくエネルギー需要の予測を,IoTデバイスを活用した推定手法により実現するシステムについて初期検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画時点では考慮されていなかった,人間(生活)行動に基づく需要の予測に関して,IoTデバイスを活用した推定手法との組み合わせが検討され,またその実証データが用意されたため.
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Strategy for Future Research Activity |
人間(生活)行動に基づく需要の予測を組み合わせた,高精度の最適化システムを実現する.とくに公共の地下空間(地下街)におけるエネルギー制御を,開発したシステムにより実証する予定である.これによりオンライン性を有するエネルギー運用が実装・評価できる.
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Causes of Carryover |
研究成果の発信として,学会旅費として執行する
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Research Products
(8 results)