2018 Fiscal Year Research-status Report
予防医療・予防介護を目的とした家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計
Project/Area Number |
17K01263
|
Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
永井 昌寛 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (60242905)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 時政 愛知工業大学, 経営学部, 教授 (20329626)
藤原 奈佳子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
横山 淳一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40314083)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 認知症予防 / 介護予防 / 予防医療 / 家族見守り / 支援システム / システム設計 / IT活用 / 住民情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,「住民情報と情報技術を利用した家族見守り型保健医療福祉支援システム」を検証するために,3つの事例研究を実施して,本システムの有効性・効果・メリット・問題点・課題を分析し,予防医療・予防介護を目的とした新しい家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計方法を提案するものである。 本年度は,前年度の研究成果をもとに,認知症の現状,認知症予防の状況等を再認識するとともに,「見守り」における住民情報・情報技術の活用方法を検討し,家族見守り型の認知症予防の課題・問題点等を整理した。そして,早期発見・早期治療につながる家族見守り型「予防認知症」支援情報システムのあり方,設計方針,設計内容等について検討した。また,家族見守りのあるべき姿,家族間における保健医療福祉関連情報の活用方法,および,家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計方法について検討を行った。 そして,これらの調査検討結果から,「見守りのためのIT機器は多く存在してきており,これらの適切な活用により効率的かつ効果的に家族間見守りができる可能性がある」「家族間に定期的にコミュニケーションを促すしくみを導入することにより認知症等の早期発見につながる」「認知症における様々な予防法は提案されているものの,その効果に関しては明確になっていない」等の点を示すとともに,認知症予防を支援するシステムの設計方針として「早期発見・早期治療につながる」「家族間でお互いに見守ることのできる」「専門知および集合知の活用」「IT機器の導入による見守りの簡素化」「認知症に関するヘルスリテラシーの向上」「認知症の定期チェック」「家族間で気づき情報の共有」の要件を備えることを提案している。なお,これらの内容は学会において研究発表している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画通り研究を進めていたものの,認知症予防における課題や問題点は多種多様にわたる上に,多くの認知症予防法の効果が明確になっていないことから,住民情報や情報技術(機器)を活用した家族見守り型予防認知症支援情報システムの設計内容の提案まで至っていない。引き続き,次年度においても本年度に設定した研究テーマ(住民情報および情報技術を活用した家族見守り型「予防認知症」支援情報システムの設計とその有効性・メリット・問題点・課題等の整理)についても継続的に進めていく予定である。 なお,住民情報や情報技術を活用した家族見守り型予防認知症支援情報システムについて検討・分析・考察した内容の一部を,学会において研究発表を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
介護の現状,介護予防の状況,介護予防の効果とその取り組み,介護予防支援システムの現状等,介護および予防介護の現状を明確にし,住民情報及び情報技術を活用した家族見守り型予防介護支援情報システムの設計を目指していく。そのために保健医療福祉従事者に対して,介護および介護予防に関する調査を実施していく。 また,予防認知症支援情報システム設計に向けても文献調査および関係者における意見交換を積極的に行っていく。
|
Causes of Carryover |
(理由)学内業務が多忙であり,計画していた一部の意見交換・情報収集・ヒアリング調査等が実施できなかった。また,本年度に設定した研究テーマに関しては,解決されていない重要な問題点・課題が多種多様であり,そのため,システム設計が予想していた以上に進めることができなかった。 (使用計画)次年度に,本研究に関する情報収集・意見交換をするための調査・分析を積極的に実施する。
|
Research Products
(1 results)