2017 Fiscal Year Research-status Report
Interactive decision making for multilevel multiobjective simple recourse programming problems and its applications
| Project/Area Number |
17K01264
|
|---|
| Research Institution | Nagoya City University |
|---|
Principal Investigator |
矢野 均 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (00166563)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| Keywords | 多目的計画問題 / 単純リコース問題 / 2レベル計各問題 / ファジィランダム変数 / 可能性測度 / 許容可能性レベル / シュタッケルベルグ解 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
まず、唯一の意思決定者のもとで、ファジィランダム変数係数を含む多目的単純リコース計画問題に関する研究を行った。可能性測度と対応する許容可能性レベルの概念を導入することにより、許容可能性レベルに依存したパレート最適解を定義し、パレート最適解集合の中から満足解を導出するための対話型アルゴリズムを提案した。ここで、連続型ファジィランダム変数係数の場合と離散型ファジィランダム変数係数の場合に対して、それぞれ、凸計画問題と線形計画問題を解くことにより、対応するパレート最適解を導出できることを示した。次に、二人の意思決定者（上位レベルと下位レベル）のもとで、確率変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に関する研究を行った。二人の意思決定者が非協力関係であることから、各意思決定者の目的関数が互いに均衡を保つ単純リコース・シュタッケルベルグ解の概念を定義し、連続型確率変数の場合には分布関数の形状によっては容易に解くことができることを示した。また、離散型確率変数の場合には相補条件の場合分けの組み合わせ数だけ線形計画問題を繰り返し解くことにより単純リコース・シュタッケルベルグ解を導出することができることを示した。さらに、二人の意思決定者（上位レベルと下位レベル）のもとで、ファジィランダム変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に関する研究を行った。可能性測度と対応する許容可能性レベルの概念を導入することにより、許容可能性レベルに依存した単純リコース・シュタッケルベルグ解を定義し、単純リコース・シュタッケルベルグ解を導出するための凸計画問題を定式化した。本年度は、査読付き論文5件、学会発表1件、著書（分担執筆）1件の研究実績である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文(多目的ファジィランダム単純リコース問題に対する対話型意思決定とその応用, 2017)では、連続型ファジィランダム変数係数を含む多目的単純リコース計画問題に対して、許容可能性レベルに依存したパレート最適解を定義し、凸計画法に基づく対話型アルゴリズムを提案した。同様に、論文(Interactive Decision Making for Multiobjective Simple Recourse Programming Problems with Discrete or Continuous Fuzzy Random Variables,2017)では、離散型ファジィランダム変数係数を含む多目的単純リコース計画問題に対して線形計画法に基づく対話型アルゴリズムを提案した。次に、論文(2レベル単純リコース問題の定式化と解の概念,2017)と論文(Two-level Simple Recourse Programming Problems with Discrete Random Variables,2017)では、二人の意思決定者のもとで、確率変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に対して単純リコース・シュタッケルベルグ解の概念を定義し、連続型確率変数の場合と離散型確率変数の場合に対して単純リコース・シュタッケルベルグ解を導出するための問題を定式化した。さらに、論文(Two-level Fuzzy Random Programming Problems with Simple Recourse,2017)では、二人の意思決定者（上位レベルと下位レベル）のもとで、ファジィランダム変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に対して、許容可能性レベルに依存した単純リコース・シュタッケルベルグ解を定義し、単純リコース・シュタッケルベルグ解を導出するための凸計画問題を定式化した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
前年度は、唯一の意思決定者のもとで、確率変数やファジィランダム変数係数を含む多目的単純リコース計画問題の研究を行った。また、二人の意思決定者（上位レベルと下位レベル）のもとで、確率変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に関する研究を行った。今年の予定は、これらの研究の発展として、二人の意思決定者（上位レベルと下位レベル）がそれぞれ複数の互いに相競合する目的関数を何らかの意味で同時に最適化しようとする、確率変数係数あるいはファジィランダム変数係数を含む2レベル多目的単純リコース計画問題に関する研究を行う予定である。このような状況では、二人の意思決定者が互いに非協力出あることから、そのままでは、解を定義することは困難である。そこで、本研究では、上位レベル意思決定者の立場に立ち、楽観的状況を想定した場合、悲観的状況を想定した場合、さらには、下位レベルの選好情報を事前に推定できる場合について、合理的に得られる解を定義し、２レベル計画法、多目的計画法、および、単純リコース計画法の各種技法を用いて、これらの解を導出するための対話型アルゴリズムを開発する。
|
| Causes of Carryover |
学内業務の担当のため海外出張を取りやめたこと、および、研究活動のための図書購入に代わり主に文献複写等により情報収集したことにより、次年度使用額が発生した。しかし、今年度は、国際会議への出張や、ランダムファジィ計画法関連の研究のための図書購入を必要としており、次年度使用額を有効に活用する予定である。
|
Research Products
(7 results)
