2020 Fiscal Year Research-status Report
An investigation of data visualization and its application to production and operation management
Project/Area Number |
17K01266
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
竹本 康彦 近畿大学, 理工学部, 准教授 (70382257)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有薗 育生 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (20175988)
崎山 朋子 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (30770052) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 歩留まり / Bullwhip効果 / 変化点検出 / 状態変化追跡 / 情報可視化 / ベイズ更新 / SCM契約手法 / キャパシティ予約契約 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)サプライ・チェーン上での需要変動の増大現象はブルウィップ効果としてよく知られている.これまでの研究において,製造工程における歩留まり(良品率)の推定がブルウィップ効果を引き起こすことを明らかにした.今年度では,昨年度の研究を発展し,品質と需要を起因とするブルウィップ現象へのバッチ発注による影響を理論とシミュレーションの両面から考察し,その影響の大きさに関する「可視化」を検討した. (2)統計的工程管理分野の変化点検出は,時系列的データにおいてデータの分布特性の経時的変化を念頭に,いつ変化したのか,またどのように変化したのかを得られたデータから推定する方法である.これまでの研究において,複数の変化点ならびに品質パラメータの推定を可能とする状態変化追跡方法を開発した.今年度では,従来研究における制約を解消し,初期流動管理にも応用できる状態変化追跡方法を考察した. (3)一般に,製造工程において安定的な製造を実現するまでには一定の時間を要する.この状況下で,量産体制への移行を実現するために工程状態が安定状態にあるか否かを見極めることが必要となる.本研究では,ベイズ理論と情報理論を用いて,工程の安定性の「可視化」手法を構築した.加えて,安定性評価のためのルールの設計法についても考察し,一方法を提案した. (4)サプライ・チェーン上では,サプライヤーとリテイラーの両者の取引においてWin-Winの関係を構築するために,契約手法が導入されることがしばしばある.本研究では,キャパシティ予約契約について考察し,契約手法上でのパラメータの意思決定が両者にどのような影響を与えるかを可視化し,契約合意に至るまでのプロセスを提案した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍による発表機会の減少並びに発表形態の変更,およびコロナ禍による授業等の通常業務の増大に伴い,すでに成果が得られている研究に関して,一部発表するに至らなかった.オンラインが一般となってきた現状を踏まえて,オンラインでの成果発表を計画している. なお,研究全体を俯瞰する限り,研究成果を得るに至っては,「概ね順調に進展している」と判断する.
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度までの研究成果をふまえ,研究成果の精査を行いつつ,研究発表を遂行する.具体的には以下の通りである. (1)統計的工程管理に関して開発した状態変化追跡方法について,性能の数値検証結果並びに開発したアプリケーションについて発表を行う. (2)品質と需要を起因とするブルウィップ現象に関する理論とシミュレーションの両面から考察に関して,これを精査ならびに整理し,研究発表を行う. (3)ベイズ理論と情報理論に基づく製造工程の安定性評価に関して,数値結果を整理し,文献を精査し,論文公表を目指す.
|
Causes of Carryover |
理由としては以下の2点が上げられる. ・2018年度末の研究分担者1名の異動に伴う組織変更(除外)から研究計画に変更が生じ余剰が発生したが,使途について代替的措置ができなかった. ・2020年度に計画していた学会発表を中止あるいはオンライン発表としたことから旅費等の費用が未使用になったことにより余剰が繰り越された.
|
Research Products
(4 results)