2017 Fiscal Year Research-status Report
テクノ・ネット依存症傾向が及ぼす新型うつ傾向へのレジリエンス強化による予防策
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17K01275
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
坂部 創一 創価大学, 理工学部, 教授 (50235165)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 活力喚起型動画視聴 / レジリエンス / QOL / 良書読書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,IT技術者の予備軍である情報系大学生を対象に,現実逃避利用に陥りがちな「テクノ・ネット依存症傾向」が「新型うつ傾向」を悪化させ,相互に励ましあう共感的ネット利用が精神的回復力を意味する「レジリエンス」を高めて,それが新型うつ傾向を抑制するいう仮説を検証し,主としてネット利用に伴う新型うつ傾向悪化の予防策を分析・提案する。 上記仮説は,新たな縦断調査データの分析で検証済みで,その報告はH30年度に行う予定である。H29年度は,その事前関連研究として共感的ネット利用を促進すると考えられる活力喚起型動画視聴(以降,活力型動画視聴)のレジリエンスへの向上効果を検証した。 その掲載済み査読付き論文の概要を以下に示す。 活力型動画視聴とは,「精神的な活力を得ることの出来る特定の動画視聴」を意味し,その主観的頻度を分析に用いた。この調査では,レジリエンスという心の強さやQOLのような主観的な項目への影響度を分析することから,客観的回数や時間よりも,動画の印象に残っている回数を重視し主観的頻度を適用した。ここでの動画視聴の対象は,ネット,映画,テレビ,各種磁気メディア等である。 本稿の理論仮説である,「活力型動画視聴の主観的頻度が多い学生ほど,レジリエンスとQOLが高い関係性を示す」は, 横断調査データに基づく共分散構造分析のモデル全体が基準を満たす良好な適合度を満たし,さらに上記仮説の因果的関係性に該当するモデル内におけるパス係数の統計的有意性が示されたことから検証された。QOLに及ぼす向上効果は活力型動画視聴よりも良書読書行為の方が高いものの,追加調査の縦断データに基づく共分散構造分析モデルにおけるレジリエンスに及ぼす短期的効果に関しては,その即時性の故か活力型動画視聴のみ有意性を示すという結果を示し,質の良い動画視聴のレジリエンス向上効果を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メインの仮説は,既に縦断調査に基づく共分散構造分析モデルで検証されており,今後はその報告に向けて準備中であるため。 また,事前の関連研究も既に査読付き論文として掲載され,H29年度内に公表した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,IT技術者の予備軍である情報系大学生を対象に,現実逃避利用に陥りがちな「テクノ・ネット依存症傾向」が「新型うつ傾向」を悪化させ,相互に励ましあう共感的ネット利用が精神的回復力を意味する「レジリエンス」を高めて,それが新型うつ傾向を抑制するいう仮説は,既に縦断調査データで検証済みである。また,その「テクノ・ネット依存症傾向」と新型うつ傾向の予防策として,複数人での運動を好む程度を意味する共同運動愛好度の有効性も確認がとれている。 今後は,その結果を学会発表や論文で公表の予定である。また,今年度も再度の縦断調査を実施中で,上記仮説の再現性を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
購入予定の統計ソフトの最新のバージョンアップ時期が,去年の時点で次年度の予定であるらしいとの情報を得たため,購入時期を遅らせることにしました。 今年度は,その統計ソフトを購入する予定です。
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Research Products
(4 results)