2019 Fiscal Year Research-status Report
競合状況にある施設のブランドイメージ戦略決定への確率論とファジイ理論の融合法
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17K01283
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
塩出 省吾 神戸学院大学, 経営学部, 教授 (40154174)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 施設配置計画 / 確率的最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般社団法人農業開発研修センターからの依頼でJA兵庫六甲における共同乾燥調製施設の適正施設配置に関する相談を受けて、包絡分析法(DEA)を用いて適正配置の解決に達し、その後研究を進めてまとめたものを8月に韓国ソウル市で開催されたInnovative Computing, Information and Controlの第14回国際会議(ICIC 2019)で研究発表を行った。配置する施設数は決まっているのではなく、現存する施設の利用歴を考えて施設数および位置について決定をするものである。 共同乾燥調製施設にはライスセンターとカントリーエレベーターの2通りがあり、農業従事者がどちらを利用するかの選択がある。2通りあるということは一長一短があり、利用する農業従事者の好みにより決定がなされる。ブランドイメージ空間の構築までは達していないが、施設に対する好みが実現しているものである。まだここでは達していないが、2種類の施設配置と農業従事者の利用する施設決定という2段階意思決定に発展していくものと考えられる。 この課題は一般的に日本に限らず世界の農業従事者にとって重要な課題であり、これまで検討されていなかった問題で、各JAにおいて意思決定に重大な支援となっていることが認識された。利用者(農業者)の位置は決まっているが収穫量は不確実であるので、新規利用者(農業者)の参入も考えると不確実な最適配置問題としての研究になる。現在はこの不確実な農業施設の最適配置についての研究を進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2017年度、2018年度は本学の筆頭副学長職で頻繁の会議により研究時間が割かれてしまった。また同時期の一部においては本学の教務責任者である教務センター長が不在の時期もあり、教務センター長を併任してこともあり会議に明け暮れた2年間であった。2019年度は副学長職も終え、研究に戻ったのであるが、研究環境が大きく変わってしまっていた。海外の研究協力者である台湾長榮大学の李泳龍教授は学長として動いており台湾に訪問しても十分な時間が取れていなかった。また、韓国航空大学校の尹文吉教授も学部長をしており、台湾の李泳龍教授ほどではないが忙しくしている状況である。これらの国における調査が進まなかったのも含め遅れを感じ、1年期間を延長することを決めて、この2月3月に両国を訪れて研究を進めようと思ったら新型コロナにより訪れることもできず、大学の講義がネット配信を使ったものに変化したので最近はその対応に時間が割かれるようになってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナがどこまで影響するかわからないが、移動可能になれば秋のAsia Pacific Management Conferenceでの発表に向けて研究課題で現在までの成果を進めたい。2月、3月に予定していけなかった台湾や韓国に行って、例えば韓国の研究者の協力を得て、韓国の主要携帯3社、SK Telecom、Korea Telecom、LG Telecomのブランドイメージとシェア比率について日本の携帯3社(docomo、au、ソフトバンク)との比較もしてみたい。
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Causes of Carryover |
前年度からの予算繰り越しが多かったことと、新型コロナで2月および3月に台湾や韓国に出張調査ができなかった。新型コロナの影響がどこまで続くかは不明であるが、渡航可能になれば調査に行きたい。また、成果を国際会議で発表するための参加費や旅費も必要である。
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