2019 Fiscal Year Research-status Report
アジア諸国を中心とした国際輸送のデータベースとモデルの開発
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17K01284
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
小坂 浩之 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (90349225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿島 茂 中央大学, その他部局等, 名誉教授 (70108207)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | データベース / 国際輸送 / 貿易統計 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、データベースを作成する際の基礎データとなる貿易統計の特性の検討と、国際海運における詳細な貨物と船舶の移動データの検討を行った。 本研究の基礎データである国連貿易統計において、これまでに無い詳細なデータの試験的な公表が始まった。例えば、全輸送機関の合計貿易量のみが公表されてきたが、輸送機関別の貿易量が一部の国・地域において公表されるようになった。また、詳細なデータの公表に加え、国連統計部は、各国・地域のデータの標準化に関する調査結果を示している。貿易統計においては、ある国が報告する相手国別の輸入価額(輸入データ)と、それに対応する相手国の輸出価額(輸出データ)が一致しない貿易統計の不整合問題が存在するが、上記の輸送機関別の貿易量のデータ等、詳細なデータを解析することで、不整合問題の調整方法の進展に資する可能性がある。そのため、国連貿易統計のデータに関する標準化の調査と、新たな国連貿易統計データが利用可能なアジア諸国を対象にして、不整合問題のデータ解析を行った。以上のような国際貨物の全体的なデータの検討に加えて、対象を限定した国際貨物と船舶の移動に関する詳細な検討を行った。米国や豪州で公表されている船舶積載貨物量のデータを使用して、貨物と船舶の移動に関する検討を行った。船舶の移動に関して、個別船舶の寄港状況が得られる船舶動静データと、自動船舶識別装置(AIS)から得られる喫水データを利用し、個別船舶の積載貨物量を推計する方法の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、国連貿易統計の特性把握と船舶移動データの詳細分析に行い、研究を着実に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、貿易統計に基づいた国際貨物移動と船舶の移動データの統合を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度以降に最新の詳細貿易データを購入することを想定し、本年度は既存の一般的な貿易データの整備を行った。次年度以降では、輸送機関別の貿易統計データを購入する予定である。
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