2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of combustion efficiency model in natural ventilation tunnel fires
Project/Area Number |
17K01292
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
田中 太 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (60401791)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | トンネル火災 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、トンネル長さ、換気条件、および煙流動形態を重要なパラメータとして、トンネル火災時における火源の燃焼効率を推定する実験式を提案することを目的としている。 これまでに自然換気トンネル火災における燃焼効率の解明を主目的として、模型トンネルを用いた火災実験の実施と従来の酸素消費法に代わる熱量測定法の開発に取り組んできた。火源としてプロパンガス火災とヘプタンプール火災を用いた模型実験の結果、燃焼効率はトンネル長さにほとんど影響を受けず一定値になることが明らかとなった。さらに火源からトンネル開口までの長さがトンネル高さの40倍以上まで長くなると、トンネル内で煙が降下し、閉塞状況を形成する。この閉塞状況での化学発熱速度の推定法を開発し、その計測精度の向上を実現した。その結果、煙による閉塞が発生しているときにおいても、燃焼効率は閉塞しない状況のときと同じかむしろ向上することが明らかとなった。 令和3年度は、以上のようなこれまでの実験結果を再確認しつつ、実験的な研究に加えて、トンネル内の煙流動や燃焼状態に対する数値シミュレーションに取り組んだ。使用した計算コードは米国NISTによって開発されたFire Dynamics Simulator(FDS)である。FDSによるシミュレーション結果を実験結果と比較すると、天井の温度分布は火源直上を除いては定性的定量的によく一致した。比較したのはプロパンガスバーナー火源の実験である。火源がプロパンガスバーナーであるときは、常に一定量の燃料ガスが与えられるため、発熱速度の予測精度が高く、結果としてトンネル天井下の温度分布は精度よく予測できた。
|