2017 Fiscal Year Research-status Report
Adaptiveな時刻認証技術によるブロックチェーンの高度化研究
Project/Area Number |
17K01306
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
大橋 正和 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90160598)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 眞由美 白鴎大学, 経営学部, 教授 (90259036)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | Blockchain / Authentication / Adaptive Learning / Knowledge / Time Stamp |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究の基盤と基礎となる研究を行い関連する論文をJournal等の論文誌、国際会議等に発表した。 国際会議に参加し論文発表を行った。英国ケンブリッジ大学LICE2017, 2017年12月、台湾13th International Conference on Knowledge -Based Economy and Global Management, STUST Press, 2017年11月。論文 政策文化総合研究所年報 第20号, 2017.08.24, 情報社会学会誌、Vol.12,No.1, 2017.07 . また、2018年2月27日には、第5回Workshop ” International Workshop;Transformation of human behavior under the influence of Infosocionomics Society”を中央大学、情報社会学会などと協力してハワイ大学East-West Centerで開催しハワイ大学、東京大学、東京工業大学、等の研究者と研究交流を実施した。関連して、本研究の背景として第4次産業革命におけるビッグデータ、IoT、AIといった基盤の研究について中央大学政策文化総合研究所叢書として発刊した。大橋正和編著、『デジタル革命によるソーシャルデザインの研究』、中央大学政策文化総合研究所研究叢書23、p.217, 201803. 3月には、次年度のための予備調査と検証実験の打ち合わせにカリフォルニア大学デービス校へ出張した。 Literacy Information and Computer Education Journal (LICEJ), Volume 9, Issue 3,へThe Adaptive Authenticationの論文がアクセプトされ掲載予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成 29 年度研究は本研究の基盤となる下記4つの主要要素について研究を実施した。 I. ブロックチェーンにおけるローミング・データ基盤研究 認証データの存在情報の提供技術;データ生成時に作成されるメタデータもしくはディレクトリ情報を、複数の利用者が共有的に利用できることを念頭に、ブロックチェーンを利用してこれらの情報提供手法を検討し予備的な実証研究を実施した。分散型認証データの検索・抽出データの表示手法の研究: ある目的に従って検索・抽出される認証データは、そのデータが保持するメタデータやディレクトリ情報による実現手法の研究を実施した。分散型認証データの活用ノウハウの蓄積手法の研究: 利用者の認証データ検索やデータ活用の履歴・ログといった活用に係わる情報をブロックチェーンを利用して蓄積する手法を研究した。 II.ブロックチェーンにおける動的時刻認証研究:時刻ソース、精度、精度の証明、タイムスタンプポリシー、タイムスタンプのデータ形式、発行者情報、要求者情報、シリアル番号、順序性、元データの表現、非改ざん(完全性)を保証する情報、ハッシュアルゴリズム、署名アルゴリズム、鍵長、証明書、失効情報 、 有効期間、危殆化への対応、転送プロトコル、再送攻撃等の動的認証について予備的研究を行った。 ;III.ブロックチェーンにおける追跡性の対応研究 学部・大学院の授業におけるコンテンツの伝搬や分散型での実証実験により蓄積された認証情報をインターネット上の分散環境でブロックの追跡性に関する予備的研究を行った。 ;IV. ブロックチェーン上の時刻認証情報の分散環境における基盤研究 分担者間のインターネットを介した分散協調環境を利用して本研究を遂行するに当たって生成されるブロックチェーンとアイデンティティ情報および認証データに対応できるようにネットワーク環境を整備し予備実証を実施した。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に行った研究成果と研究構築した環境を利用して、分散環境下におけるブロックチェーン認証情報の真正性の確保の応用研究を行う。 I. ブロックチェーンサービス基盤としての総合化研究 平成29年度の研究に引き続き、次の4つの機能を総合化する研究を行う。 (1)ブロックチェーン動的管理と追跡性の研究、(2)アクセス・コントロール、(3)動的時刻認証、(4)電子認証:電子証明書とXKMS(XML Key Management Specification) による検証を考慮した電子認証機能の研究 II. ブロックチェーン真正性の証明に関する検証研究 認証情報に関する原本性の証明のための時刻認証に関するタイムソースの管理・トレーサビリティに関する検証を行うとともに追跡性に関する時刻認証の精度に関する検証を行う。 標準時との時刻同期管理、タイムスタンプ局内の時刻精度、タイムスタンプサーバの時刻精度;時刻のトレーサビリティ、 III. ブロックチェーン認証情報の長期保存性の研究 分散環境下での異なる認証局間での認証情報を時刻認証による追跡性の研究を行うことにより、それらの情報の長期保存性に関して、認証情報の証明期間を考慮した、一定期間毎のラッピングによる 再度の時刻認証に関する方法について検証する。IV.分散協調環境下における重要情報および形成知財へのブロックチェーン研究の確立 上記検証を伴いながら分散環境下での認証を核とした協調ワークにより共同研究を行い成果を 
共有しながら研究成果報告書を分散環境下での知財の真正性の証明を行いながら作成する。 研究体制については、I.については、大橋・堀が協力して実施する。II.については、堀を中心に大橋が共同して実施する。III.については、大橋が、IV.については協力して行う。
|
Causes of Carryover |
海外調査費用の経費残が生じたため
|