2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K01312
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
小熊 博 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (40621909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀田 卓 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (10343039)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | GNSS / 天空率 / ハザードマップ |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の準天頂衛星や中国のBeiDouなど,安全・安心な社会の実現に向けてGNSSの高精度位置情報の活用が期待されている.研究代表者らは,複数の測位衛星システムについて天空率と経度・緯度の面内の位置捕捉精度との定量的な関係を示し,さらに応用例として,増加する自然災害に対しSDNを用いた堅牢なネットワークに基づく洪水用ハザードマップ活用支援システムを開発提案してきた.本年度は, 各天空率における3次元の位置精度を定量化するための評価システム構築を検討した. ハイブリッドGNSSとリアルタイムの搬送波位相型測位法を用い,種々の天空率環境下での位置精度を評価した.オープンスカイの環境でキネマティック法と単独測位の精度を比較したところ,単独測位では99.7%の確率で平面方向では±約3.0m,鉛直方向では±約7.2mの精度が得られた.また同一の受信機で,キネマティック測位を行った場合,平面方向では±約2.5cm,鉛直方向で±約6.3cmの精度が得られることが分かった.また,GPSとBeDouを中心に天空率の異なる環境で得られた6時間の測定データに統計的に処理を施し,GLONASS, GPSなどの各測位システムの位置捕捉精度の比較を行った.3地点すべてでGPSの位置捕捉精度が最も小さかったことから,GPSとBeDouの測位精度が最も優れているということがわかった. あわせて, 洪水以外の他のハザードマップの適用について検討し, オープンデータを用いて洪水および土砂災害ハザードマップを作成した.洪水ハザードマップと土砂災害ハザードのマップの作成自体は容易に行えることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3次元の位置精度の定量化するための評価システム構築について, 天空率の低い場所において最適なfix解を得られる条件が確立できていない.
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Strategy for Future Research Activity |
パラメータについて, おおよそわかってきたので, 実験を進めながら最適な条件を見つけ設計指針を導きだしたい.
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Causes of Carryover |
当初購入を予定していた物品よりも廉価なもので代用したことと, 学会発表先が近隣であったため旅費使用額が想定よりも少なかった. 今年度は, 積極的な成果発表を行うとともに研究の加速化を図る.
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