2019 Fiscal Year Research-status Report
樹状細胞を標的とした新規ナノ粒子がんワクチンのヒト化デザインの検討
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17K01371
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
矢那瀬 紀子 東京医科大学, 医学部, 講師 (10210303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 喜久美 東京医科大学, 医学部, 講師 (30287156) [Withdrawn]
豊田 博子 東京医科大学, 医学部, 助手 (80468660)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / がんワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は新規ワクチンの機能をvitroで明らかにするために、ヒト化マウスの樹立を試みた。ヒト臍帯血から造血幹細胞をCD34抗体による磁気分離法を用いて分離精製し、CD34陽性造血幹細胞を生後48時間以内の重度複合免疫不全マウスNOD-Prkdcscid-IL2Rγ null (NSG)- HLA-A*0201の顔静脈に注射した。 ヒト造血幹細胞のNSG- HLA-A*0201マウスに生着は、移植4~16週後にフローサイトメトリー解析によりマウスの末梢血中のヒトリンパ球(CD45)、T細胞(CD3)、Β細胞(CD19)の陽性率で確認した。移入後4週間でCD45陽性細胞が出現し、7週間後ではCD19陽性細胞は平均33%でありヒトΒ細胞がヒトT細胞よりも優位であった。しかし16週間後では25%のヒトT細胞が着実に生着増加していた。ヒトT細胞の中でもCTL活性に重要なCD8陽性T細胞もCD3陽性T細胞中平均30%出現していた。 この16週齢以上のヒト化マウスにあらかじめ抗DEC205抗体結合HER2ペプチド-CpG ODN内包ミセルおよび対照群として抗DEC205抗体結合ミセルを皮下注射して、2週間後にHER2陽性乳がん細胞株JIMT-1-HLA-A*0201を移入して、がん細胞の増殖を測定した。抗DEC205抗体結合HER2ペプチド-CpG ODN内包ミセル投与群では、3週間後でも200mm3以下であったのに対し、対照群では200mm3以上の増殖した群もあった。しかし、生存率では有意な差は認められたかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト化マウスでがんワクチンの機能解析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はこれらのヒト化マウスを使ってミセル型ナノ粒子によるがんワクチンの効果をin vivoにて検証した。しかしながら十分な数のヒト化マウスを得られていないので、今後はヒト化マウス数を増やして、実験の精度を高める。
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Causes of Carryover |
今年度はヒト化マウスを使ってミセル型ナノ粒子によるがんワクチンの効果をin vivoにて検証した。しかしながら十分な数のヒト化マウスを得られていないので、今後はヒト化マウス数を増やして、実験の精度を高める。 抗体など薬品などの物品費、学会報告のための旅費に使用する。
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