2017 Fiscal Year Research-status Report
Novel biomarkers of glymphatic systems and the application of them to biological therapy in Parkinson disease
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17K01387
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Research Institution | Toneyama National Hospital |
Principal Investigator |
遠藤 卓行 独立行政法人国立病院機構 刀根山病院(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構刀根山病院, 研究員(移行) (40573225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐古田 三郎 独立行政法人国立病院機構 刀根山病院(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構刀根山病院, 病院長 (00178625)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生体制御治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳にはリンパ系は存在しないと思われていたが、最近脳内の小分子老廃物を排出するGlymphatic Systemが発見され、パーキンソン病やアルツハイマー病などの不溶性蛋白排出経路として注目されている。Glymphatic Systemは睡眠中に活性化することから、我々が確立してきたパーキンソン病に対する高照度光療法は、Glymphatic System活性化を介している可能性が想定される。 (1)高照度光療法前後での代謝マーカー変化の解析【目的】パーキンソン病では、消化管からの栄養吸収障害が報告されている。そこで予備的検討として、アルブミン、トリグリセライド、総ビリルビンといった代謝マーカーの基礎値を測定し、日内リズム調整によってどのように変動するか検討を行なった。【方法】パーキンソン病患者21名について我々が実施している日内リズム調整の治療である高照度光療法を3ヶ月間実施し、その前後で、上記のバイオマーカーの変化を調べた。使用するライトについては多色光で、午後7時ー9時の間に1時間照射する方法で行なった。【結果】検討したマーカーのうち、アルブミンについては高照度光療法による日内リズム調整後に上昇する傾向であることがわかった。 (2)Glymphatic Systemの新規バイオマーカーの探索:候補タンパク質であるαシヌクレイン、βアミロイド、S-100B、NSEについて、ELISAキットによる測定体制を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備的検討により、高照度光療法により日内リズム調整によって変動するバイオマーカーの候補が明らかになった。この結果をもとに、脳内の神経変性に関連するタンパク質であるαシヌクレイン、βアミロイド等についても日内リズムを測定する準備を整えたが、まだ測定を開始できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
脳内の神経変性に関するタンパク質であるαシヌクレイン、βアミロイド等の測定を開始し、パーキンソン病患者での日内変動の評価をすすめる。
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Causes of Carryover |
予備的実験の対象としたアルブミンなどの検査項目は患者の保険医療の範囲内で実施できたこと、今年度実施予定であったELISAキットによる測定が次年度の開始となったことなどにより次年度使用額が生じた。当該年度に使用する分を次年度以降に使用する。
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