2019 Fiscal Year Annual Research Report
Osteoinductivity and osteoconductivity of non-oxide ceramics
Project/Area Number |
17K01389
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
PEZZOTTI G. 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (70262962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
山本 俊郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40347472)
足立 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10613573)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 窒化ケイ素 / Slicon nitride / 骨伝導 / 骨誘導 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本が迎える超高齢化社会において、再生力や免疫力が低下した有病者や高齢者に対し、人工関節置換術を確実に行うには、高い骨伝導性と抗菌性を有するインプラント材料を使用することが望ましい。しかし、既存のインプラント材料はこれらの要件を十分に満たしているとは言い難いのが現状である。 我々は、優れた機械的性質と生体親和性を有する非酸化物セラミック窒化ケイ素(Si3N4:Slicon nitride シリコンナイトライド)が、表皮ブドウ球菌や歯周病菌に対し抗菌性を有することを報告した。しかしながら、これまで窒化ケイ素が骨原生細胞に与える影響についての基礎的な研究は、あまり行われてこなかった。以上のことを踏まえ、本研究は、in vitroやin vivoの系において、窒化ケイ素が骨芽細胞や間葉系幹細胞に効率的に与える影響を明らかにし、窒化ケイ素が次世代の人工関節デバイスになり得るか検討する。平成29年度は、in vitroの系において窒化ケイ素の骨誘導能がチタンよりも優れていることが明らかとなった。窒化ケイ素上で培養した間葉系幹細胞株は、チタン基板よりも多くの成長因子インスリン様成長因子 (IGF-1)と骨マトリックスタンパク質Gla型オカルシンを産生した。以上の結果より、窒化ケイ素は優れた骨伝導性と骨誘導性を有することから、迅速に強固な骨結合を獲得することが期待でき、次世代のインプラント材料として有望である。
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