2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of cancer vaccine with both specific anti-cancer immunity stimulation and immunosuppression break
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17K01399
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 秀鵬 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70598789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 敦夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (30356480)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | がんワクチン / メソポーラスシリカ / 抗がん免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではがん抗原特異的抗腫瘍免疫の増強と免疫抑制の是正を同時に且つ効果的に実現する新規のがんワクチンの開発を目指す。本年度は、組成・構造・形態・サイズのナノ粒子の制御(金属イオンをドープしたメソポーラスシリカ、中空の酸化亜鉛ナノ粒子、ヒドロキシアパタイト、金属有機構造体、ナノシート材料など)に挑みました。合成した材料の物理化学特性をX線回折装置、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、ゼータ電位測定装置等により評価した。さらに、がん抗原等をこれらの材料に担持し、新規がんワクチンの候補物質を開発した。担持がん抗原等の徐放特性と担持量を分光光度計等により評価した。新規がんワクチンの候補物質のin vivo評価も開始した。その結果、メソポーラスシリカの抗がん免疫効果を保ったまま、金属イオンのドープにより生分解性を促進した。また、メソポーラスシリカにPoly I:Cを吸着させると、Poly I:Cの抗がん免疫効果を維持したまま、動物実験でPoly I:Cの用量を1/4まで減らせることが確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は、組成・構造・形態・サイズ等を制御できたナノ粒子の合成が比較的速やかに行なえた。このため、H30年度予定していた一部試料のin vivo評価がH29年度開始した。当初の計画以上に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に合成した新規のがんワクチンの物性評価、細胞試験、動物試験の結果を解析する。平成30年度、開発した新規のがんワクチン候補材料のin vivo評価実験を中心として、in vivoでの抗がん免疫活性効果が認められるがんワクチン候補材料の探索を行う。 具体的には、腫瘍細胞をマウスへ播種し、新規がんワクチンをマウスへ投与した後、腫瘍サイズをノギスで測定し、新規がんワクチンの腫瘍成長抑制効果を評価する。新規のがんワクチン候補材料の構造、形態、サイズ等がワクチンの免疫活性に影響を与えるパラメータと考え、以後のワクチンデザインに反映させる。また、新規がんワクチンをマウスへ投与した後、投与部位、肝臓、脾臓、肺、心臓などの組織学的変化を観察し、新規がんワクチンのin vivo安全性を評価する。早期に有望な新規のがんワクチン候補材料が得られた場合には、平成31年度に予定の抗がんメカニズム解明を開始する。
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Causes of Carryover |
当初購入を予定していた、タンパク質等の購入費が少なく済んだため。 次年度使用額が理化学用品なとの消耗品を使用する予定です。
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Research Products
(17 results)