2018 Fiscal Year Research-status Report
HFpEF患者の予後予測における低容量運動負荷心エコー図検査の有用性の検討
Project/Area Number |
17K01411
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
春木 伸彦 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (70469394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 雅彦 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40362884)
柳原 清孝 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (50788180)
衣笠 良治 鳥取大学, 医学部, 講師 (60598944)
山本 一博 鳥取大学, 医学部, 教授 (90303966)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 左室駆出率が保持された心不全 / 低容量運動負荷心エコー図検査 / 高齢者心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)は、高齢者に多く患者数が急増している。HFpEF患者では左室拡張能障害などに基づく左房拡大・機能障害が心不全増悪に寄与している可能性がある。しかし、左房評価を含む安静時の心エコー指標のみでは病態評価や重症度評価に限界があり、何らかの負荷をかけてその反応性を観察することは有用と思われるが、加齢に基づく運動器の機能障害などにより運動耐容能が低下し十分な負荷を掛けることが困難な症例が多い。本研究の目的は、運動負荷心エコー図検査を用いて、高齢者に多いHFpEF患者でも十分施行可能な低容量(10W)負荷時の左房機能の反応性を評価し、HFpEFの病態評価や予後予測に有用か検討することである。当該年度は、HFpEF入院症例のうち、弁膜症や心房細動合併例など当初研究計画の除外基準に該当する症例が多く思うように症例登録が進まなかった。そこで弁膜症症例に焦点をあて、重症大動脈弁狭窄症患者で経カテーテル的大動脈弁移植術を施行した64例中、術前のLVEFが50%以上かつ洞調律の53例において術前および術直後の左房機能をスペックルトラッキング法を用いて後ろ向きに解析し、左房機能の指標が術後のHFpEFによる再入院または心不全悪化に及ぼす影響を検討し、術直後の左房機能回復の程度が心不全増悪に寄与していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
登録症例を重ねているが、まだ十分な症例数を登録できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画では中等度以上の大動脈・僧帽弁膜症や非洞調律患者を除外していたが、これらの併存疾患の無い高齢者HFpEF患者を登録することは限界があるため、登録症例を増やすため登録基準を拡大し、引き続き症例を積極的に登録する予定である。
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