2017 Fiscal Year Research-status Report
高周波集束型流水超音波作用による創傷治癒および感染コントロールの検討
Project/Area Number |
17K01422
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
滝口 尚 昭和大学, 歯学部, 講師 (60317576)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 集束型超音波 / バイオフィルム / 音圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、歯周治療の予知性を高める目的で、粒子加速度を基本原理とする集束型流水超音波の技術を応用して、歯周外科またはインプラント外科後を想定した創傷治癒に与える影響と術後創面の感染コントロールに対する影響を調べるものである。 本年度は集束型超音波洗浄技術を有する洗浄技術を組み入れた試作器を用いて周波数、印加電力、音圧、洗浄効果、殺菌効果を対象に実験を進めた。音圧シミュレーションから、200kHz以上の周波数帯で超音波の集束することが想定されたが、実際は320kHz以上で超音波が集束し洗浄が可能であったため、今回は400kHz帯で実験を進めた。バイオフィルムはヒト口腔内で試験片上に付着させ、バイオフィルムの一部はFTIRに確認し、過去の文献と同様なピークバンドを確認した。ヒト口腔内バイフィルムは印加電力依存的(0-25W)にバイオフィルム除去が確認された。音圧に関しては、印加電圧依存的に音圧が上昇し、最大電力15W時に0.62Mpaを維持した。これを入力電力に基づく音圧で推定するとp0-p = 1.4×√E×η2/S×pc. η: 0.5, E= 15Wと仮定した場合、p0-p = 1.4×√3.75/201×10-6×1.5×106 (MPa)= 0.236(MPa)と推定された。オシロスコープから音圧が焦点で約2.5倍であると仮定すると、0.23MPaの音圧は焦点で約0.59MPaになるため実際の値と一致した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集束型超音波の照射条件とBF除去、殺菌に関して想定した結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
一定の条件下で、付着菌および浮遊菌の殺菌効果と超音波による温度変化およびラジカル発生の関係を検討する。
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Causes of Carryover |
超音波装置の機能設定、音圧測定およびBFの除去効果に関して、既存品で賄えた。 次年度はラジカル反応の測定および殺菌とエンドトキシン測定のための消耗品が必要となる。
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Research Products
(2 results)