Study of wound healing and infection control by High-frequency of ultrasonic water flow

2019 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K01422
• Research Institution: Showa University
• Principal Investigator: 滝口 尚 昭和大学, 歯学部, 准教授 (60317576)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 超音波 / 感染 / 創傷

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、歯周治療の予知性を高める目的で、粒子加速度を基本原理とする集束型流水超音波の技術を応用して、感染コントロールおよび創傷に対する影響を調べるものである。
洗浄技術を組み入れた試作器にて前年度に評価したサンプルの一部を用いてＦＴ-ＩＲによるバイオフィルムの赤外吸収スペクトルの測定を行った、この結果、過去の文献と同様なバイオフィルム特異的な波形が観察され、これは、術後サンプルにおいても同様の波形は観察された。
次に歯肉上皮細胞株（Ｃａ９－２２細胞）を用いて炎症性サイトカインおよび創傷治癒に及ぼす影響を評価した。条件は昨年度の細胞障害性ＬＤＨ値を参考に行った。その結果、IL-8の産生はレーザにより増加するもの、超音波はその増加が低い傾向であった。また、VEGF、CCN2/CTGFの産生に関しては影響を及ぼさなかった。
次に、C57BL/6Jマウスの背部において、高周波メスまたはレーザによる切開後の予後に超音波の影響を評価した。切開部位は、肉眼的に3日目には創面の閉鎖が観察され、組織学的には上皮の肥厚が観察され、高周波メス群は熱変性が著明であった。超音波の影響は、組織学的に著明な変化は観察されなかった。また、一部の縫合糸においては、細菌の付着の減少傾向が観察された。