2017 Fiscal Year Research-status Report
Assessment of liver elasticity and viscosity using ultrasound shear wave dispersion
Project/Area Number |
17K01423
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
杉本 勝俊 東京医科大学, 医学部, 講師 (20385032)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 久 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60381513)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 超音波 / エラストグラフィ / 粘性 / 男性 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】今回我々は,四塩化炭素(CCL4)投与にて急性肝障害モデルと肝線維化モデルを作製し,各種病態における粘性と弾性との関係につき考察した.【方法】5週齢の雄性SDラット25匹を以下の5群に分類した:G0 (n=5):コントロール群;G1 (n=5):CCL4週2回隔日投与群;G2 (n=5):CCL4週4回連日投与群;G3 (n=5):CCL4週2回6週間投与群;G4 (n=5):CCL4週2回10週間投与群.G1,G2は急性肝障害モデル,G3,G4は肝線維化モデルとした.超音波診断装置は東芝社製AplioTM i800を使用し,各群のラットに対し開腹下に超音波エラストグラフィーを行った.粘弾性に関連するshear wave (SW) speed (m/s)および粘性に関連したdispersion slope ([ml/s]/kHz) を計測した.それらの数値と病理組織学所見(炎症,壊死,線維化)との関連を重回帰分析にて解析した.【成績】SW speedは肝線維化モデル(G3)群において,急性肝障害モデル(G1)群よりも有意に速かった(P<0.05).Dispersion slopeは急性肝障害モデル(G2)群において,肝線維化モデル(G4)群よりも有意に大きかった(P<0.05).重回帰分析では,線維化がSW speedと関連する独立した因子であり(P < 0.05),壊死がdispersion slopeと関連する独立した因子であった(P < 0.05).【結論】粘弾性に関連するSW speedは主に肝線維化を反映し,粘性と関連するdispersion slopeは主に肝細胞壊死を反映していた.Dispersion slopeはSW speedとは独立した指標であり,肝臓の病態を評価する上で有用と考えられた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した動物実験は予定通り進行し、現在は臨床症例の評価を行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)症例をさらに集積し、NAFLD評価における、粘・弾性測定の意義を考察していく予定である。
|
Causes of Carryover |
超音波の粘・弾性を計測するのに使用する、専用のワークステーションを平成30年度請求額と合算して購入するため、次年度使用額が生じた。
|
Research Products
(1 results)