2019 Fiscal Year Annual Research Report
Autonomous Colonoscopes using Crawler Mechanism that do not depend on Doctor's Skill
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17K01429
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
永瀬 純也 龍谷大学, 理工学部, 講師 (70582245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 圭二 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (80405232)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クローラベルト / ベルト形状 / 推進力 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度の研究では複数の小型クローラユニットを有する柔軟なフレキシブルクローラ機構を開発し,デバイスの最外径については約φ16mmまでの小型化に成功した.また大腸モデルへの挿入実験では約7分弱で,肛門から盲腸部まで挿入することに成功した.さらに2018年度の研究では,柔軟なシリコンゴムと強化繊維から構成される任意の方向に湾曲可能な空気圧駆動型のステアリングデバイスを開発した.これらにより,本提案機構の自走式大腸内視鏡デバイスとしての有効性を示唆できたものの,豚の大腸を用いた挿入実験では,ベルトと大腸壁間との摩擦力不足が原因で自走不能であった.一方で,クローラデバイスのウォームとベルト間の摩擦力が過大であることが原因で,フレキシブルクローラを駆動時に,負荷トルクによってシャフトがねじれ変形を起こす問題が生じた.そこで2019年度は,ベルトの走行面に対する摩擦力の向上およびベルトとウォーム間の摩擦力低減を目的として,ベルトの最適形状について研究した.研究の結果,ベルトエッジに突起を有するベルト形状の場合,従来型に対して2倍の摩擦力を示した.さらに,粘性流体を大腸モデルに塗布した走行条件において,従来型デバイスに対して約2倍の推進力が得られた.さらに,ベルト型にサンドブラストを施すことによってベルトの表面性状が改質され,その結果,ベルトのウォームとの噛み合い面の大幅な摩擦係数低下を実現することができた.実験では,従来型ベルトに対して約70%の摩擦係数を示した.本結果は,実際の大腸内における本デバイスの自走性能向上に寄与するものと考えられる.
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