2018 Fiscal Year Research-status Report
Safety evaluation of brain machine interface using optical stimulation with cultured cells
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17K01436
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田代 洋行 九州大学, 医学研究院, 講師 (70380384)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光刺激 / Photoswitch / Brain machine interface |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代のBrain Machine Interface (BMI) には、より精細な情報のインプットのために空間分解能の向上が必要である。現在、電気刺激によるBrain MachineInterfaceが研究されているが、分解能向上には注入電荷量の制限による電極の微細化の限界、および多極化による電気配線の増加がボトルネックである。そこで、非結線で刺激が可能かつ直接神経組織に接触せず、構造によっては広範囲刺激も可能となり得る、光刺激によるBrain Machine Interfaceの開発と安全性の確認を行っている。 本研究では、光応答性のない神経細胞にPhotoswitchと呼ばれる化合物により光応答性を付与する研究に取り組んでいる。本年度はPhotoswitchのうちBENAQの合成を試みた。BENAQの前駆体であるNitroazobenzen S1およびAminoazobenzen 4の合成が安定して行えるようになった。 合成したAminoazobenzen 4の末端にAcid chloride Fを修飾するとBENAQを得ることができるが、Acid chloride Fが化学的に不安定であり、BENAQの合成に至ってない。その原因が溶媒中に存在する、水および酸素であることを結論づけた。また、Acid chloride Fの前駆体であるベタインがベタイン類の中で一般的なトリメチルグリシンでなく、トリエチルグリシンが必要なことも判明した。市販されていない物質で、トリエチルグリシンの合成も必要となる。次年度以降は、トリエチルグリシンの合成を行い、最終合成過程に必要な間接条件を確立し、PhotoswitchのうちBENAQおよびDeNAQの合成を行う予定である。合成したPhotoswicthを用い光刺激に対する閾値および繰り返し暴露による応答の安定性、安全性の検証に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
合成に必要なAcid chloride Fの前駆体のベタインが一般的なトリメチルグリシンでなく、トリエチルグリシンが必要なことが判明し、トリエチルグリシンは市販試薬として販売されていない化合物であるため、ベタインの合成から必要になったため
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Strategy for Future Research Activity |
ベタインの合成を早急に行い、完成されたPhotoswitchを得る。Photoswitchの合成に至らなかったため、本年度導入予定であった光刺激装置の導入は次年度に行う。合わせて赤外線刺激による光応答についても安全性を確認する。
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Causes of Carryover |
BENAQ合成の最終合成過程であるAminoazobenzen 4末端にAcid chloride Fを修飾するプロセスにおいて、当初予期していなかったトリエチルグリシンの合成が必要になり、BENAQの合成まで至らなかった。次年度以降に完成されたPhotoswitchを得る予定であり、そのため本年度導入予定であった光刺激装置の導入は次年度に行う。 また、MEAアンプが故障し修理のため予定外の支出が生じた。
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