2017 Fiscal Year Research-status Report
身体活動強度に着目した末梢動脈疾患の重症化関連因子の解明と予防策の開発
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17K01478
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 哲也 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (00461179)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 末梢動脈疾患 / リハビリテーション / 歩行歩数 / 血管内治療 / 身体活動量 / 身体活動強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、末梢動脈疾患患者の末梢血管治療(endovascular therapy:EVT)後の日常生活における活動強度を解析し、再入院と身体活動強度の関係を明らかにすることを目的とした。 対象は歩行が自立し、足部に潰瘍のない末梢動脈疾患でEVTを行った末梢動脈疾患患者である。身体能力として、握力、Short Physical Performance Battery (SPPB)、最大歩行距離、Walking Impairment Questionnaire (WIQ)を評価した。また、入院中から3軸加速度センサー内蔵活動量計を装着し、退院後は毎日継続的に3カ月間、身体活動量(活動強度や活動時間、歩行歩数)を測定した。退院後3カ月経過した段階で、基本的ADLや手段的ADL、Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)、self-efficacy for physical activity (SEPA)、健康関連QOL(SF-8)を郵送アンケートにて調査し、これら郵送のアンケート調査は退院1年後にも行い、退院後1年間の再発や再入院のイベントの有無も併せて聴取した。 近年、末梢動脈疾患患者が重症傾向となり、本研究の対象であるFontaine分類Ⅱ度の患者が減少したため、当初の予定症例数より少なくなっている。現在の進捗状況は総症例数33例で、内訳は追跡中20例、追跡終了6例、脱落7例である。現在、症例数を増やすべく対象のリクルートを継続している。また、対象をFontaine Ⅱ~Ⅳ度に広げ、予定症例数の確保に努める予定である。そのため本研究は平成30年度も継続して行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在の進捗状況は総症例数33例で、内訳は追跡中20例、追跡終了6例、脱落7例である。末梢動脈疾患患者が重症傾向となり、本研究の対象であるFontaine分類Ⅱ度の患者が減少したため、当初の予定症例数より少なくなっている。追跡中の症例は順調に入院前から退院後の身体活動量、アンケート調査が行われているため、上記区分とした。今後は6ヵ月以上経過していない登録患者もあるため、フォローアップを続けていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度も継続した症例のリクルートを行い、症例数を増やしていくとともに、登録症例の退院後の身体活動強度と予後についての調査を進める。症例数の増加に関して、調査施設での末梢動脈疾患患者が重症傾向となっており、当初の予定症例数へ達していないことから、その対応策として対象をFontaine Ⅱ~Ⅳ度に広げ、重症下肢虚血患者も研究対象として研究を行っていくことを検討している。 また、退院後の脱落症例を減少させるため電話での状態確認や、活動量や強度の推移についてのフィードバックの実施にて対象者のフォローアップを厚く行うことを検討している。
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Causes of Carryover |
近年、末梢動脈疾患患者が重症傾向となり、本研究の対象であるFontaine分類Ⅱ度の患者が減少したため、当初の予定症例数より少ない結果となったため。 アンケート郵送費用やリチウム電池(CR2032)については継続して使用を進め、共同研究施設で使用するノートパソコンなどの購入を進め、計画的に助成金を使用していく。
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