2020 Fiscal Year Annual Research Report
Homeostatic changes in muscle satellite cells and involvement of Nrf2 / autophagy system in age-related myopathy
Project/Area Number |
17K01487
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
糸数 万紀 近畿大学, 大学病院, 助教 (90780015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺村 岳士 近畿大学, 大学病院, 講師 (40460901)
福田 寛二 近畿大学, 医学部, 教授 (50201744)
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Project Period (FY) |
2018-02-28 – 2021-03-31
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Keywords | サルコペニア / 筋衛星細胞 / Nrf2 / miRNA-155 |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアは、高齢者におけるQOLの低下の主因とされるが、加齢性筋減衰の機序は未だほとんどが解明されておらず、有効な予防的介入方法は少ない。本研究では、加齢性の筋減退である「サルコペニア」における組織恒常性の破綻を解明するために、筋組織の減退、再生においての中心となる筋衛星細胞に注目した。中でも抗酸化マスター遺伝子であるNrf2と活性酸素、老化で落ちるとされ、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの一つであるオーファジー(自食作用)と筋恒常性の関連について研究を進めてきた。 2019年度までにNrf2の発現低下は、炎症や組織老化の老化や幹細胞の消耗に関わる分子であるmRNA-155の発現を上昇させることを見出した。老化でmiR-155が発現する理由を解明するため、加齢筋組織で発現が低下するとされるNotch1のコンディショナルノックアウトマウス筋芽細胞のmiR-155の発現を観察し、それらを報告した。また、miRNA-155とオートファジーの関りについては、筋芽細胞細胞株C2C12において、miRNA-155がミトコンドリア選択的オートファジーの阻害に関わることを発見した。以上のことから加齢性の筋減退はmiRNA-155の多面的な作用により惹起されるという研究成果を得ることができた。 これらの研究成果を踏まえ、今年度は、細胞間応答について筋衛星細胞とmRNA-155の関連の解明に着手している。
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