2019 Fiscal Year Research-status Report
ポリオ後症候群に対する経頭蓋直流電気刺激療法の効果に関する研究
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17K01494
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
松嶋 康之 産業医科大学, 医学部, 准教授 (10412660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 覚 産業医科大学, 医学部, 教授 (20269070)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ポストポリオ症候群 / 経頭蓋直流電気刺激療法 / 酸化ストレス / F波 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリオ罹患後数十年経ち新たに筋力低下や疲労が生じるポストポリオ症候群(PPS)が問題となっている。PPSの治療に有効なものはないが、近年、脳卒中などで有効性が確認されている経頭蓋直流電気刺激療法(tDCS)がPPSの疲労や睡眠の症状を改善させる可能性が報告された。我々はPPSの症状改善にtDCSが効果的か確認するために無作為化比較試験を実施している。 2019年度は3名の対象者をリクルートし、2名に対して介入を実施した。2018年度の介入が11名、2019年度の介入が2名で、延べ13名に介入を実施した。無作為にtDCS群とsham群に振り分け、刺激は、陽極電極を左右の運動前野領域、陰極電極を左肩に設置し、tDCS 群では2mA・20分間、sham群では偽刺激を20分間、1日1回、合計10回行い、介入の前後、4週後に評価を行った。評価は、問診表による疲労度や睡眠、日常生活動作の評価、評価者による筋力測定、歩行の評価、上肢機能評価、酸化ストレスの指標や脳由来神経栄養因子(BDNF)を測定するための採血・採尿、F波測定のための神経伝導検査を実施した。プロトコールの実現可能性、安全性について検討したところ、介入は問題なく実行でき、全例でプロトコールを完遂できた。重大な副作用はなく、有害事象は生じなかった。本研究の概要、安全性と実現可能性について、第56回日本リハビリテーション医学会学術集会(2019年6月、神戸)にて発表した。 今後は、目標対象者数の20名に達するまで症例を増やして介入を継続し、各評価項目についてtDCS群とsham群との比較を行い、PPSに対するtDCSの効果を検討し、結果をまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
無作為化比較試験を開始し、対象者を増やしているが、目標の症例数の20例にはまだ到達していない。プロトコール通りに介入や評価は実施でき、重篤な副作用は生じていない。tDCS群とsham群との比較検討はまだ行えていないが、目標症例数に達してから行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
標対象者数の20名に達するまで症例を増やして介入を継続し、各評価項目についてtDCS群とsham群との比較を行う。ポストポリオ症候群に対するtDCSの効果を検討し、結果を考察しまとめる予定である。 症例を集めるためにポリオの患者会で広報を行う。
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Causes of Carryover |
研究の対象者数が目標に到達していないため、症例数が集まってからまとめて行う必要がある。目標対象者数に達するまで参加者を集め、遺伝子多型の検査や酸化ストレスの評価を行う予定である。 結果をまとめ論文化するために英文校正を行う予定である。
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Research Products
(1 results)