2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new brain stimulation method to enhance memory: Preventing progression of dementia reserve group by rhythm modulation
Project/Area Number |
17K01533
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
能村 友紀 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50434460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐本 光 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (40406260) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 記憶 / 経頭蓋交流刺激 / 非侵襲的脳刺激 / 個人差 / ガンマ波 / tACS |
Outline of Annual Research Achievements |
経頭蓋交流刺激(tACS)は,記憶パフォーマンスの個人差によってエピソード記憶保持にどのように影響するのかは明らかではない.本研究では,左背外側前頭前野(PFC)上に対するガンマ帯域のtACSは,記憶パフォーマンスの個人差がエピソード記憶保持に影響するのか否かを検討した.健常若年成人44名を対象とし,参加者はtACS群(24名)と偽刺激群(20名)に無作為に割り当てられた.参加者は,1日目に行われた記憶学習課題と2日目に行われた記憶認識課題の両方でtACSまたは偽刺激のいずれかを受けた.1日目,2日目,7日目のすべての時点で記憶認識課題による正答率を測定した.1日目に行われた記憶学習課題結果に基づいて,記憶パフォーマンスの高い者(高パフォーマンス者)と低い者(低パフォーマンス者)の2つに分類し,tACS群と偽刺激群で比較した.tACSは60Hzの周波数で課題施行中に刺激をした.統計学的解析は,二元配置分散分析を使用し,事後検定にはBonferroni法を使用した.tACS群の高パフォーマンス者は,偽刺激群と比較して2日目(p<0.05)および7日目(p<0.05)のエピソード記憶を保持していた.tACS群の低パフォーマンス者は,偽刺激群と比較して7日目のエピソード記憶を保持していた(p<0.05). 左DLPFC上に対する60HzのtACSは,長期記憶保持を促進し,記憶パフォーマンスの個人差の影響は受けにくい可能性があることが示唆された.
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