2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an educational program to support the improvement of muscle palpation techniques
Project/Area Number |
17K01536
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
磯貝 香 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (00549496)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 筋硬結 / 触診技術 / 筋硬結触診シミュレータ / 練習効果 / 硬さ特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は,これまでにヒト臀部の皮膚皮下組織及び筋と類似した硬さ特性をもつ,筋硬結触診技術練習用模型(筋硬結触診シミュレータ)を開発してきた.研究期間の当初において,筋硬結触診シミュレータを用いて練習することにより,筋硬結モデルの同定率が向上することを明らかにした.その後,このシミュレータを触診するときの動作の特徴を検証することで,熟練臨床家が触診時に全身の構えや重心の移動を重要視していること,対象物の形や大きさ,硬さなどの知りたい情報に応じて力の加え方を変化させていることなどを明らかにした.また,異なる硬さの筋硬結モデルを含むシミュレータを熟練臨床家に触診してもらうことで,臨床で遭遇する筋硬結の状態が様々であること,熟練臨床家間においても筋硬結の触察感に大きな違いが存在することを明らかにした. 上記検証実験と並行して,臨床家を対象にしたアンケート調査を実施し,臨床家が認識している典型的な筋硬結の形,大きさ,向き,埋没深度及び硬さを明らかにし,論文にまとめ発表した(2021).また,ヒト臀部組織の硬さ特性の個人差及び傾向を検証するために,多くの被験者を対象とした計測を実施した.最終年度においては,この結果の分析を進め,異なる荷重下における皮下組織と筋それぞれのヤング率の平均値と分布およびそれぞれのヤング率間の相関を明らかにし,論文にまとめ発表した(2022).また,筋硬結触診シミュレータを用いた練習効果について,対象者を追加して分析を進め,トレーニング群の筋硬結の位置正答割合がコントロール群より有意に改善すること,一方で位置角度正答割合は両群の間に有意差が見られないことが明らかになっている.現在この研究を論文としてまとめ発表するための執筆作業を行っている.
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Research Products
(1 results)