2020 Fiscal Year Research-status Report
急性期心臓リハビリテーション確立に向けた心臓外科術後の中・長期予後関連要因の解明
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17K01544
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| Research Institution | Juntendo University |
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Principal Investigator |
森沢 知之 順天堂大学, 保健医療学部, 准教授 (80552512)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 哲也 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (00461179)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 心臓外科手術 / リハビリテーション / フレイル / 予後 / 身体機能 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
心臓外科手術後の中・長期予後（退院6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月）に関わる要因を明らかにする目的に、心臓外科手術前から標準的に心臓リハビリテーションを実施している全国7施設の協力のもと、研究を実施している。本研究の対象者は440名であり、今年度はおもに退院24ヶ月後の予後調査を行った。対象者に対して当初の計画通り、退院後6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月の予後調査を完了し、現在、最終解析を進めている。令和2年度の研究成果として以下の論文を投稿し採択された。
【高齢心臓手術患者のリハビリテーション遅延が退院1年後の予後に及ぼす影響】
65歳以上で待機的に心臓外科手術を受けた58例を対象に、入院中のリハビリテーションの遅延が、1年後の予後に及ぼす影響を検討した。術後にリハビリテーションが遅延した割合は41%で、手術侵襲が有意に高かった。しかしリハビリテーション遅延例は入院中のリハビリテーション実施時間が長く、退院時の身体機能は術前値まで回復しており、退院1年後の予後においても有意な差は認められなかった。（仲井佳祐、森沢知之、他．理学療法学）
また退院12ヶ月後の解析においては、入院中に身体機能が低下する「入院関連機能低下」を生じる割合は対象者の約20%であり、入院関連機能低下の発生は高齢心臓外科患者の退院1年後の予後不良（死亡、循環器再入院、フレイル重症化）に関連することを明らかにした。本研究の結果は、日本心臓病学会に演題登録中であるとともに、近日中に関連雑誌に投稿する予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は多施設共同研究であるが、研究協力施設すべての倫理審査委員会の承認を得るのに時間を要したため、研究開始時期が当初より遅れた。そのため、退院後の全ての調査（退院6ヶ月後・12ヶ月後・24カ月後）が予定の期間で終了しないため、1年間の延長申請を行った。
現在、全ての予後調査は完了し、現在、解析を進めている。退院6ヵ月後予後調査の解析は既に完了しており、学会発表および論文投稿を終了している。退院12ヶ月後の解析も終了しており、関連学会にエントリー済みである。また退院12ヶ月後予後調査の解析結果の一部は論文に採択されている。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在、全てのデータ収集は完了しており、退院24カ月後の予後調査のデータを解析している段階である。上半期までには全ての解析を完了し、関連学会へのエントリーおよび論文投稿を完了する予定である。
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| Causes of Carryover |
研究計画を1年間延長したため、次年度使用額が発生した。次年度は成果の発表として、学会発表にかかる費用および論文校正費に使用する予定である。
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