2017 Fiscal Year Research-status Report
Walking training method without walking and its effect evaluation
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17K01569
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
大島 徹 富山県立大学, 工学部, 教授 (60223806)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 福祉用具 / 支援機器 / 歩行訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポスチャーコントロールシステム(動的立位バランス訓練評価装置)を用いて,歩行を伴わない歩行訓練が可能であることを実証することを目的として研究を進めている.ポスチャーコントロールシステムは,対象者が起立した床面に2軸のピッチングおよびローリングの揺動運動を与え,そのときの身体挙動を捉える装置である.
1)ポスチャーコントロールシステムとその駆動試験:油圧バイラテラルサーボ系を駆動源としてポスチャーコントロールシステムを試作し,揺動振幅,揺動周期,床反力の検出精度などの基本性能から,歩行訓練のための揺動装置として十分であることを確認した.また,このユニークな駆動源は,本研究課題のみならず福祉機器先般の駆動源として期待されることから,基本的な駆動試験を基本動作プログラムの構築と共に実施した.2)ポスチャーコントロールシステムとしての設計仕様に基づいた装置の構成:揺動刺激に加えて,視覚刺激および振動刺激を与えるための装置を試作し,視覚刺激についてはポスチャーコントロールシステムと併用して,振動刺激については独立して,刺激を与えることと,それによって床反力が変化することを確認した.3)歩容と床反力に関する基礎データの調査とそれに基づく駆動方法の検討:筋の協調制御モデルに基づいて,床反力の変化から筋活動を推定し,歩容と床反力の関係から,歩行をイメージする揺動刺激,視覚刺激,振動刺激を提示ための予備実験を行い,一連の工程をプログラム化した.
3)の歩容と床反力に基づく刺激提示に関しては,さらなる詳細な検討と実証が必要であるが,研究課題を遂行するための全システムが構成でき,実験装置として整った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歩容と床反力に基づく刺激提示に関しては,さらなる詳細な検討と実証が必要であるが,歩行を伴わない歩行訓練が可能であることを実証することを目的として計画した実験装置がほぼ整い,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
歩行を伴わず歩行が可能であるというこれまでにない発想である本研究課題のポイントとなる項目を推進していく.
1)揺動刺激,視覚刺激,揺動刺激と床反力変化の関係:揺動刺激,視覚刺激,揺動刺激と床反力変化の関係を明らかにし,歩容と床反力に基づく刺激提示について明確にする.2)ヒトの回復過程と訓練方法の検討:これまでのイメージトレーニングによる運動の再獲得や視覚と感覚受容器によるフィードバックよる運動のイメージに関する研究成果から,刺激提示による歩行訓練の可能性を探る.3) 歩行訓練プログラムと評価プログラムの構築:歩行をイメージする刺激提示がなされることを統計的に実証する.
産業技術研究所AIST歩行データベースなどと照らし合わせつつ,詳細な検討を要する.
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Causes of Carryover |
次年度に物品費として雅産して使用予定.
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Research Products
(2 results)